日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

好きな音楽、音楽を巡る雑感

秋の贈り物 ツィマーマン、ヘルツァーのブラームス

秋の夜長はウィスキーをロックで片手に、チビチビとやりながら好きな音楽を楽しむ。そこに薪ストーブでもありぱちりと火がはぜればより素晴らしい立役者だが、生憎自分の住む地は数日来の寒さも戻り、Tシャツ一枚でも過ごせる夕べとなった。薪ストーブなどの…

秋の夜長にフランス音楽 サンサーンス交響曲第3番

クラシック音楽と言うと「なんだかめんどくさそう」と構えてしまう人が多いとしたら残念だ。自分の入り口はバッハの幾何学的な対位法。そこからモーツァルトで無邪気さの持つ明るさと寂しさを感じ、ブラームスやシューマンでの淡く・濃く燃えるロマンの愁い…

三年後の約束 曽根麻矢子バッハ演奏会・フランス組曲

無数にあるバッハの鍵盤曲。オルガン曲は荘厳すぎて入りづらいかもしれない。今ではピアノでも演奏されることが多いチェンバロ向けの曲は身構えずに聞くことができる。中でも聴きやすいのは「フランス組曲」ではないか。 組曲というのは小さな舞曲が6から8…

全く、厳しい

動画サイトのお陰でさまざまな素敵な映像との出会いがある。 オーケストラの練習を延々とやる動画などは、好きな人には興味あるだろう。音楽評論家・吉田秀和の著作に自身のヨーロッパ滞在時期の記憶として書かれた一文があり、古びた文庫を引っ張り出した。…

待ちきれない演奏会 

アマゾンや楽天で買い物をしていたら自分の購入履歴に応じて、好みだろうと勝手に判じられた商品がサジェストされる。その機能に恐れ入って、驚いて、感心したのももう10年以上前だろうか。SNSでもそれは一般的で、FACEBOOKでも次々とサジェスチョンが色々や…

モノの見方は一つではない

音楽の旧訳聖書…。難しそうだな、そう身構えると、損をするのではないだろうか。なにせ少しでもその頁を開いてみるならば果てしない宇宙の広がりに接するのだから。 JSバッハの平均律クラヴィア曲集。上巻・下巻、計48曲。1オクターブにある12音。それぞれに…

四姉妹で誰が好き?と言われても

例え親が同じでも、四人の姉妹がいればそれぞれの性格は違うだろう。二人の娘しかいない我が家ですら、彼女たちはそれぞれ個性的で性格は大きく違うのだ。 四姉妹のうちの二人に会う機会があった。手にしたパンフレットには「情熱と枯淡の融合、作曲者の真骨…

天上の音楽とは

都会を飛び出してハイキングをしてみよう。どんな山でも全くの奥山でない限り、山の斜面のかなり上まで集落が広がる事を目にするだろう。 静岡ならばそれは茶畑だし甲府盆地であれば果樹園だ。何も農作物に関連した集落ばかりではなく、山の古刹の門前集落。…

大パイプか、ポジティフか。爪で弾くか?

一人の作曲家の一つの作品が幾通りもの楽器で演奏される。狙いは楽器の表現力の違いを味わおうというところだろうか。 しかしそんなふうに演奏される作曲家といえば誰だろう。自分にはバッハ、しいて言えばスカルラッティ位しか思い浮かばない。バッハには数…

アイコンタクト

目は口ほどに物を言う。目を見て人と話す。目力がある。目が座っている。目が輝く。目が泳ぐ、腐った魚のような目をしている…。 さよう、目とは人間の感情を表現するのに一番大切で正直なのだろう。言葉という最強手段を発するツールである口よりも、表現力…

一人ぼっちの校庭にて 

♪春なのにコスモスみたい♪ そんな古いコマーシャルソングが頭の中にずっと残っている。歌詞の進展はなくただそのフレーズが僅かに異なる音符や転調によって続き、そこに商品宣伝のナレーションが入ったと記憶する。すこしシャンソンのような趣のあるメロディ…

ユーミンの歌世界を自転車で・観音崎と浦賀渡船 

ユーミン(荒井由実および1986年までの松任谷由実)の音楽世界がとても好きなのです。そして当時の彼女の歌に出てくるシーンを訪問したいという想いがあります。できればそのすべてを自分の自転車の軌跡でつなぎたいのです。 これまで、八王子・府中・立川・…

聞かなくなった曲 前向きに聴きます

自分の好きな音楽・・・。 クラシックやソウル、ロックなどいろいろ聴きます。 しかし聞かなくなった曲、あるのです。大好きだったのに聞かない。PC音源のランダム再生で、車の中のスマホ音源のブルートゥース再生でかかってしまう。心地いドライブもそこで…

脳の不思議 ・・音楽の持つスピリチュアルな力

脳腫瘍の開頭手術をし、追って化学治療を終え退院しほぼ1年、経過観察モードに入って10カ月。そんな時の経過を持っても未だに謎な事がある。少しそんな不思議な事を振り返り思い出したいと思う。それは脳の不思議。音楽を巡るスピリチュアルな経験だった。 …

音には彩があり、舞う。ランチタイムオルガンコンサート

日本に帰国してこの10年以上、じっくりと音楽を聴いたことは余りなかった。 欧州に住んでいた頃は多忙でもあったが環境が良かった。名だたるオーケストラが頻繁に演奏会を開き、学生時代からレコードやCDで聞いてきた指揮者達がそれを率いる。それも当日で数…

今を生きる素敵な息吹、シューマン・ピアノ協奏曲

職場の車ではいつもFMラジオを流している。NHKだが、時間帯によってはクラシックが流れる。なかなかありがたい業務用車両なのだ。 今日のラジオから流れ出る滑らかな音・・・体がびくんと反応した。シューマンか。ピアノ協奏曲だな。流麗でドラマティック。…

華麗な響きに浸ります・・曽根麻矢子バッハ・イギリス組曲演奏会

バッハだけのプログラム。チェンバロで、演目はイギリス組曲。2番3番そして6番。コロナウィルス蔓延の時期、都心のコンサートホールは避けたいところですが、演目に負けて家内分と合わせて2枚チケットを買ったのは3か月ほど前でした。嬉しいことに無事に演奏…

唐松と白樺の高原で聴くチェンバロ

八ケ岳高原音楽堂へ行ってきました。海抜1600mの八ケ岳東麓、カラマツやシラカバの高原の中に立つ、木で作られた素敵な音楽ホールです。 手にした今シーズン夏のプログラム。例年通りかなり著名なアーティストが来訪します。クラシック音楽ではスタニスラフ…

雅なり、スカルラッティ

バッハの鍵盤曲はピアノとオルガンで聴き始めました。ピアノの作品はクラヴィアで演奏するために書かれており、そのクラヴィアは当時はチェンバロでした。ピアノが世に出る前の話です。ゆえ、ピアノで聴いている作品はチェンバロで聴くと、より当時の響きを…

春になると・・・

自分の仕事は夕方16時30分にはほぼ終わる。先月迄は仕事が終わるとすでに外は暗かった。しかし。冬至を過ぎ大寒も終わった。2月も終わりを迎える頃になると夕べになれどそこはかとなく春の空気を感じるのだ。何よりも日が伸びた。そして草木。花は寒椿からそ…

早期退職する人々へ

早期退職・・「希望退職」と呼ばれていた一昔前はネガティブなイメージがありました。自分は望んでいないけど、辞めろというお触れがあるなら辞めます、と言ったところでしょうか。それで会社が救われるのなら‥。そんなところです。 しかし今は違うと思うの…

聴くだけの「チクルス」も楽ではない

チクルス・・ある作曲家の作品の連続演奏会。 自分の最近体験したチクルスはもう10年前以上前のブラームスチクルスだった。 それは秋深まるパリ。クリストフ・フォン・ドホナーニが指揮するフィルハーモニア管弦楽団が来仏してのシャンゼリゼ劇場での二日間…

改善なのか・改悪なのか?スピーカーBOXをいじる

先日ネットで購入したブルートゥース接続のスピーカーBOX。これを傍らに置けばあとはスマホさえあれば料理するにも、寝室に居ても、どこでもお気に入りの曲が鳴りますね。この箱で「Music Everwhere」ですから・・。 寝る前は心を落ち着けるのでバッハが良い…

これで私も「Music Everywhere」

大好きなモータウンのナンバーです。マーサ&バンデラスと言えば「Daocing in the street」ですかね。映像での踊りも超イカしてますね。(https://www.youtube.com/watch?v=GuCBXTfoVq8) 「世界中に叫びたいね!新しいビートへの準備は万端かい?夏だ。通り…

年に一度は、夢の国へ

新年の楽しみ、色々ありますね。お正月に漂う独特な空気感は自分にとっては「襟を正して厳粛でもあるし、離れていた家族にも会えてのんびりもできる」そんな、やはり晴れがましく楽しいものです。 自分にとっての新年行事で欠かせないのはもうひとつ。「年に…

トッカータをチェンバロで聴いてみる

いわゆるバッハの「七つのトッカータ」、作品番号で言えばBWV910~916です。 バッハのチェンバロ向け鍵盤曲でも、「平均律」や「インベンションとシンフォニア」のように曲が小規模でもなく、また、組曲形式で馴染みやすい「フランス組曲」、「イギリス組曲…

北の杜にて、素晴らしい音楽に触れる

友人がトランペット奏者として参加している吹奏楽団のクリスマス演奏会を、吹奏楽が大好きな友人と共に聴きに行きました。 そこは八が岳を背後に控えた、木で作られ残響音も豊かな素晴らしいコンサートホールでした。これまで国内外の数多くのコンサートホー…

ワングルーブの曲 

タイトなドラムスにあわせて、ベースのフレーズは転調はありにしても基本同じラインを繰り返していく音楽に、燃えてしまいます。この手のサウンドには体が・腰が勝手に動きます。 曲のメロディとか、サビとか、歌詞も、全く気にしません。多少の展開はあるか…

高原の駅にて

とある高原の駅。 そこは数年前に改築されて真新しい二階建の駅舎となった。昔のほうが趣があったという声が多い。僕もその一人だった。澄んだ空気の下、駅舎の向こうに3000mに近い雄峰群を眺めるその駅には、一時間に一本程度の気動車も発着する。のんびり…

やはりいいな、この曲!

ソウルミュージックを聴き始めてからは10年程度の若輩者です。もともとソウルやブルースをカバーしていた英国のロックバンドが好きだった自分には、ソウルはまさに魅力の塊、いや源でした。 なによりも有名無名なシンガー、コーラスグループ、ミュージシャン…