日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

改善なのか・改悪なのか?スピーカーBOXをいじる

先日ネットで購入したブルートゥース接続のスピーカーBOX。これを傍らに置けばあとはスマホさえあれば料理するにも、寝室に居ても、どこでもお気に入りの曲が鳴りますね。この箱で「Music Everwhere」ですから・・。

寝る前は心を落ち着けるのでバッハが良いかと。というわけでくだんの「どこでも音楽の箱」を寝床に置きます。夢のような箱です。おあつらえ向きの曲があります。仕えていた不眠症の伯爵の為に作曲したと言われる「ゴルドベルグ変奏曲」。間違っても壮麗なチェンバロで聴かぬよう、柔らかなピアノでの演奏を選びます。しかし冒頭のアリアでリラックスするのも束の間、第一変奏からとてつもなく理性に富み、綺麗に構築され、そして無限の広がりを持つ変奏曲が始まるのです。その音の一本の綾も聞き漏らさぬようにと興奮してしまい、とても寝ることが出来なくなります。没入すると一時間聴き通してしまう、そんな曲なのです。この音楽で侯爵様が不眠症の改善になったかはいささか疑問ですね。

そんな訳で寝床についたまま手を伸ばし、「どこでも音楽・夢の箱」の電源スイッチを消そうとするわけです。しかし不注意に手を伸ばしてしまうと、指先がスピーカー表面に触れてしまいそうです。繊細なるコーン紙を破ってしまったら大変です。なのでそんな不注意による破損を防ぐべく、ここに保護ネットを装着したい、入手してすぐにそんな思いが湧きました。

思ったらすぐ行動です。保護ネットね‥ホームセンターで探すか・・。いや待てよ、どこかに良さそうな素材が転がっていたな・・・。あぁ園芸鉢の底に敷くネットだ。。早速ガレージをひっくり返して、出てきました。プラスチックのメッシュネットです。ハサミで簡単に切れるのがありがたいです。

これをスピーカーのサイズに切りますが、このあたりから自分の苦手な世界に入ってきます。見た目を切れに仕上げるという精度の高い工作です。穴を開けてもヨコイチ、タテイチ、決して揃わない。アルミ箱の工作などが最たるものです。ケガいてポンチでガイド穴開けますが、出来上がるとかなりズレたものになります。

もうこのあたりは諦めているので、プラスチックのメッシュネットも真っすぐになりませんが、気にしません。だいたいで良いのだ、と自分に言い聞かせます。左右のスピーカは各4個のネジで木の箱に固定されているのでこれを拝借しましょう。メッシュネットを丸く切る芸当は出来ないので直線的にカットしました。敢えて異なる形にすればアラも目立たぬか・・。

スピーカーの固定ネジの穴が、なんとヘクスローブドライバー対応の穴でした。プラスでも、マイナスでも、六角レンチでもなかったのです。唯一所有していたヘクスローブドライバーは径が大きすぎ、しかたなくホームセンターで入手しました。約400円の出費です。

直線的にカットしたメッシュネットも結局捻じれてしまいました。カッコ悪い!しかし当初の目標であったスピーカーの保護は満たされました。再生音に特にビビリもなく、当初の素晴らしい音で鳴ってくれています。ああ、ゴルドベルク変奏曲も最終30変奏が近いようです・・・。楽しいひと時でした。

自分の気に入ったものを、更に使い勝手がよくなるようにいじるのって楽しいですね。不用意による破損を防げるという意味で今回は改善です。。しかし見てくれは悪くなりました。工作技術の未熟さ故です。その意味では改悪。

自分にとって改善と改悪はどうやら常に表裏一体のようですが、しかし、なんだかんだと言いながら弄り回したいだけのようですね。

なんだか嬉しくなり、ただの木の箱を手で持ち上げて色々な角度で眺めたり、撫でたりしています。、あ、ただの「木の箱」ではなく「どこでも音楽・夢の箱」でしたね・・。

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ネットを張ったは良いが、工作が下手!

バッハのゴルドベルグ変奏曲。革命的な解釈と言われたグレン・グールド1955年の録音です。自分も最初はこの録音で入りましたが今はよりゆったりと豊かに感じられるブルーノ・カニーノの演奏ばかり聴いています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ah392lnFHxM

チェンバロなら、グスタフ・レオンハルトでしょうか・・https://www.youtube.com/watch?v=iSXj48lkFew