日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

2022-01-01から1年間の記事一覧

脛に傷あり・Wレバーの締め増し

Wレバーで変速する自転車に魅かれて長い時間が経った。小学生の頃の電飾のついたセミドロップハンドル自転車は今思えばトップチューブに今の自動車のATレバーのような変速レバーが付いていた。せいぜい5段変速だったのか。社会人になってからブームに乗って…

年末の挨拶

今年一年お世話になりました。来年もよろしくお願いします。 そう言って職員さんは一人また一人帰っていく。仕事をやり終えたという充足感を感じさせる顔であるし、実家に帰郷する明日からの休暇への期待も漂っている人もいる。 自分の今日の仕事も終えた。…

オバサマ達のチームワーク 竹岡式ラーメン寿

竹岡式ラーメン。竹岡は内房線の竹岡駅。久里浜金谷フェリーの波止場のすぐ北にある漁師集落。チャーシューの煮汁を作り湯で割るだけのスープ。店によっては乾麺を使う。そんな形式をもって「竹岡式」と言うらしい。忙しい漁師の家のオバサマ達が漁師さんの…

感謝の〆

12月を一年の終わりとするならば、今日で無事に今年は終わった、と感じた。 入院していた病院のある街にはこのあたりではなかなか気の利いた商店街がある。自転車も多く行きかい大学の附属高校もある。活気があるのだ。今日は年末らしくいつにもまして人が多…

駅そばシリーズ(13)三島駅・桃中軒

桃中軒はシリーズ(9)で書いたがそれは沼津駅だった。今回はお隣三島駅。三島には転勤で、新幹線通勤だった時期もある。在来線ホームにあるこの店は食べた記憶が薄い。今回は友人夫妻たちとのゴルフで三島に来た。会社を辞めた自分には暇だけは沢山ある。三島…

おそるべし千葉

仕事で頻繁に欧州・米州・中国と日本の間を行き来していた時代。2015年あたりまでだろうか。帰国便の成田へのアプローチは多くが九十九里海岸辺りから空港へ降下する。太平洋便ばかりでなく欧州便は阿武隈の山々を越えていったん太平洋上に出て旋回した。滑…

初・ダート!ジムニー

納車されてひと月も経たない。さっそくダートを走ってきた。前の形式の様な電子式切替ボダンではなくなり、シフトレバーの後ろに専用切替レバーがある。ゴツゴツとした手ごたえの中それを後ろにガッと引くとダッシュボードに四駆のマークが浮かび上がる。4つ…

冬の味 ‐ カブ・柚子胡椒・アボガドのパスタ

カブをどさりと大きな袋で頂いた。友人には家庭菜園を営む人も多い。鍋にしたり煮物にしたりと考える。一方妻は喜んでぬか漬けにしている。色々な料理で冬の味覚を満喫する。そして残ったカブ。パスタにしようと考えた。 冷蔵庫を見て使える具材で対応だ。様…

正体は何なのか?

師も走るというほど慌ただしい季節。冬至もやってくる。一年で一番日が短いことも手伝ってかあっという間に一日が終わってしまう。ボーっとしていると気づけば日めくりは一枚破られる。 テレビをつければ「本年のニュース振り返り。今年物故された著名人」な…

真摯なる職人さん

気がついた。自分は「職人さん」と呼ばれる人に弱いということに。職人と言ってもなにも伝統工芸の担い手ばかりではなく、見渡せば多く職人さんは身の回りにいる。 ・自転車屋さん。パンク修理は序の口で、スポーク調整・ホイールのブレ取り、ディレイラー調…

恩人の思い出 

雪が落ち着く季節。すぐに山麓には蕗の香りが高く足元にはワラビ。もう少し立てば田代に水芭蕉が見られるだろう。 こんな季節になると胸が躍る。春を迎えると空気も日に日に緩み水ぬるむことも感じるだろう。そんな和らぎそのものが魅力的ではあるが、胸が躍…

探しものは何ですか?

♪探しものは何ですか?見つけにくいものですか?♪ はい、林の中も谷の底も調べた。さすがに鞄の中も机の中はあり得ないので止めておいた。…まだまだ探す気だ。 全く手元も定まらないので、打球は左右に思うままに散ってゆく。だから右の林の間を、左の谷間を…

ザルツブルグへの旅行

細君と二人ザルツブルクを旅行した。オーストリア・アルプスが近くに見える。憧れの街だった。明るい陽光でも湿気はない、それは典型的な中部ヨーロッパの夏だった。 旅の目的はもちろん「ザルツブルク音楽祭」。100年以上の歴史を誇る世界最大の音楽祭だろ…

随想の風景・山の書との再会

徒歩・テレマークスキー・自転車など、人力で旅をすることを趣味として随分と長く時間が経った。数日間も旅をするような大げさなものではない。わずか一日でも住み慣れた環境を離れ、見知らぬ風景に出会い、知らない風に吹かれる。独りになり自己との対話を…

なんとなくカッコイイもの

何の意味があるかわからないがちょっとカッコイイもの。例えば… ・アメリカンバイクに乗る人がかぶるテンガロンハット。デニス・ホッパーのように崩れた感じでやるとサマになる。・アウトドアおやじの頭には今時どこで売っているの?と言いたくなるようなペ…

追憶の百名山を描く(10)・空木岳

●始めに: 日本百名山。深田久弥氏が選んだ百の名峰。山岳文学としても素晴らしい書だが、著者の意とは反して、このハントがブームになって久しいようだ。自分は特に完登は目指していない。技術的にも気力的にも出来ない山があると知っている。ただ良い指標…

痛飲後のノルディックポール

「痛飲」。痛い程に飲む。もちろんそれは「酒」だ。過日会社員時代にお世話になった方と一献を交えた。現役時代の話、今の話、これからの話。話のネタは尽きる事もなくいつしか5時間も差し向えで飲んでいた。若い頃の酒の話題は憧れの女性への恋心と自分はど…

オイル・サーディンはありがたい?

オイル・サーディンと聞いてどう思うか? 「料理に便利だよね」と細君は言う。…そうだろうな、実際よくパスタに使うしね。 しかし特定の人種は、「いやー、嫌だよね。避けたいね。」と言う。その人種とは「山ヤ」と呼ばれる人々。オイル・サーディンという単…

贅沢な泥棒・放送局オーケストラNDRとNHK

世にオーケストラは沢山ある。名高いウィーン・フィルやシュターツカペレ・ドレスデンなどは歌劇場の専属オーケストラ。ウィーン・フィルと双璧をなすベルリン・フィル、そしてライプツィヒ・ゲヴァントハウスなどは自主運営のオーケストラ。そして更には放…

物の捉え方が変わる?二眼レフ

天気の良い朝だ。ノルディックポールを手にして近所の公園をノルディックウォーク。外に出て歩いてみるものだ。古びた郵便ポストを前に「上からのぞき込んでいる」カメラマンが居た。 のぞき込むカメラはもちろん二眼レフだった。 「ローライですね」「そう…

駅そばシリーズ(12) 品川駅・常盤軒

多くの駅の立ち食いソバ店が自分の前を幸せな記憶と共に通り過ぎていった。 忙しさ、せわしさ、その中での最短時間での美味しさの提供。それを可能とするワザ・所作。何かにせかされるように立ったまま麺と汁をすする楽しさ。すべてに発見もあれば喜びもあり…

旅の風景・カンで走る楽しさ

カーナビは便利で、単なる現在地を示すものから最短ルート表示、渋滞回避。そしてテレビを見て音楽を聴く機器として多機能化した。しかしそれもスマホに駆逐されつつある。カーナビにせよ、スマホにせよ、現在地は直ぐにわかるし目的地へのナビもストレスな…

旅の風景・廃線跡にて

自転車を降りて手で押しながら歩いている。足元の錆びついたレールが目に留まる。 細いレールだ。間違えなくそれは一日数本しか走らない支線のレールだったろうし、それが使われなくなり半世紀は近いのではないだろうか。 枕木は割れ、レールは赤く錆びてい…

革サドルの唄

随分とお世話になったものだ。これに跨り走った距離はどれほどか。 ライン川沿いを下り国境を越えてドイツからオランダに出たのもこのサドルだった。シャンパーニュやブルゴーニュそして古城が美しいロアール川沿いを走ったのもこのサドルだった。日本に帰国…

追憶の百名山を描く(9)・大朝日岳

●始めに: 日本百名山。深田久弥氏が選んだ百の名峰。山岳文学としても素晴らしい書だが、著者の意とは反して、このハントがブームになって久しいようだ。自分は特に完登は目指していない。技術的にも気力的にも出来ない山があると知っている。ただ良い指標…

寄席が街へやって来た

ドンドン、チコシャンシャン…。 出囃子の音を正しく表すだけのオノマトペの語彙が自分には無い。はっきりしていているのはそれがとても陽気で、ワクワクさせてくれる類の音楽であるという事だろうか。 日本人でありながらも恥ずかしながら「寄席」をしっかり…

旅の風景・分岐線

ゆっくりとランドナーを走らせる。目的地の港町は近いのか潮の香りがする。一時停止、踏切だ。 それは目を奪う風景だった。単線のレールがまっすぐに伸びていく。そしてそこから一本の単線レールが頼りなさそうに分岐していくのだった。 単線とはいえ前者の…

「入力>出力」な人の中期計画

湯船でも台所のシンクでも良い。栓を抜くと湯船の水は抜ける。詰まらない限りシンクに水は滞らずに流れっぱなしだ。排水を止めたり、排水能力を超える水が流入すると水は溜まってくる。 毎日お世話になっているPC,。マルチタスク能力に甘えてソフトを沢山動…

秋の尾根道・行道山(足利市)

「あそ」と言えば「阿蘇」、九州か。雄大な阿蘇山の草千里は行ってみたい。憧憬の地でもある。しかしもう一つ同じ呼び名の地があった。「安蘇」だ。 安蘇という地名を知っている方は多くは無いだろう。今は消滅してしまったのだから。安蘇は栃木県にかつて存…

根なし草の作るお好み焼きは広島です

「あなたのお国は何処ですか?」と問われると返答に窮する。出身地か、どこで長く暮らしたか?という意味か。何処に住んだことがあるのか?どこで過ごしたことがあるのか?。TPOに応じて、次の会話のピンポンが長く続くように答えを選ぶ。自分の中では全てが…