日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

毎日続けること

千葉の山里の無人販売所で買った一束のスイセン。玄関に飾っていた。家内はマメに水を替えて思いのほか長持ちをしたのだった。もしかしたら2月の初めまで持ったかもしれない。 何事もこつこつと長続きさせることが苦手な自分はそんな水仙の花を見ては、まだ…

虚ろな部屋

間もなく結婚をする娘が、置き残していた荷物を処分しに来た。中学入学から15年近く住んだ家。数年前から仕事で県外で独り住まいしていた娘だが、思いのほかに荷物が残っていた。多くは当時の洋服や靴。ぬいぐるみ。娘はそれらを見ては顔を上げ何かを思い出…

楽爪苦髪?シーズー犬カット

もう10年、彼と過ごしている。目を盗んで禁断の食べ物を食べてしまう、腎臓に石が出来る、捻挫してしまう。色々あるが目下健康そのものだ。 ある年から犬の年齢を人間のそれに換算することは止めてしまった。あまり楽しい計算でもない。まぁしかし概ね自分と…

少しは考えさせて下さい

何事もおろしたては気持ち良い。下着、シャツ、ズボン。シワ1つなく繊維の匂いも心地よし。 新しい車に乗っている。まだ新車の匂いがする。この匂いは人によっては嫌いというのもあるらしいが、短い期間だけしか香らないのだから自分にはやはり気持ち良い。 …

図書の旅7・ルーアンの丘(遠藤周作)

「知の泉」たる図書館あるいは埃を被った我が書棚。ゆっくりと利用し再び手に取ってみよう。捜している何かが、素敵な言葉が表現が、見つかるかもしれない。さて今日は… ・ルーアンの丘(遠藤周作 PHP研究所 1998年) 「ルーアンの丘」と言うタイトルが魅力…

耐えずに、免れる

病院のある街の通りを歩いていた。通院治療も終えた自分は毎月の血液検査のフォローアップがあり、二年近く毎月通ううちにそのクリニックのある街のつくりはすぐに把握した。商店街の外れに安い駐車場も見つけた。そこはつい半年前までは駐車場だった。格安…

ニンジンのパスタですか?

ニンジンは子供のころは好きではない野菜の最上位だったかもしれない。小学校の飼育室に居るウサギが食べるのを見て、へえーと不思議に思ったほどだ。またカレーライスが好きではないので必然的に食卓にあがらなかったのだろう。成人して、ファミレスなどで…

追憶の百名山を描く(13)・鳥海山

●始めに: 日本百名山。深田久弥氏が選んだ百の名峰。山岳文学としても素晴らしい書だが、著者の意とは反して、このハントがブームになって久しいようだ。自分は特に完登は目指していない。技術的にも気力的にも出来ない山があると知っている。ただ良い指標…

岸辺のサックス

ここ数日で空気は柔らかくなってきている。少なくとも一週間前とは違う。たしかに、立春は超えていた。誘われるように外に出た。自転車は久しぶりだった。余りの寒さに休業だった。しかし近所の川岸はサイクリングロードになっていて、少し走ったら気持ちい…

いつ開通するのか?

父親が昭和40年代に買った家は横浜市でも奥地にあった。相鉄線の駅もあったが家の近くの団地から横浜駅までの直通バスも走っていた。不便な場所だったが「地下鉄が走る」という話もあったらしい。しかし地下鉄は来ることもなく今もそこは不便な地だ。父はそ…

もどかしい思い

銀座といっても駅前からアーケードが伸びる〇〇銀座ではない。三越と服部時計店の交差点のある本物の銀座だった。所要で出かけた。用が済み駅に向かう。と、西洋人の若い男女がスマホを見て困っていたようだった。自分は放おっておけない口なので、なにかお…

故郷を思いて

フランスという国は今でも多くの人にとり魅力的なのだろうか。藤田嗣治や高田賢三など同地で名声を得た日本人も多い。パリコレのランウェイを歩くことはモデルにとり最高の名誉だろうしコンセルヴァトワールは音楽を志すものにとり憧れだ。料理の世界でもシ…

輝くはずの街

新人社員研修も終わりだった。「皆さん配属先の名刺ができてますよ」、と渡された自分の名刺にはとある街のオフィスが書かれていた。億ションなどとも言われる真新しいタワー型高層住宅が並ぶその街は、昔ながらの街から新しい世代へ変化を遂げ活気があった…

図書の旅6・嵐の大地 パタゴニア(関野吉晴)

「知の泉」たる図書館あるいは埃を被った我が書棚。ゆっくりと利用し再び手に取ってみよう。捜している何かが、素敵な言葉が表現が、見つかるかもしれない。さて今日は… ●「嵐の大地 パタゴニア」関野吉晴著 小峰書店 1995年 大聖寺平で思った。この怒り狂う…

茶殻のペペロンチーノ・アリオリオ、次回こそ

食事当番の自分としては出来るだけ目新しくて美味しい料理をご主人である奥様に出したいところ。しかし用事があったり疲れていたりするとたちどころに手抜きになりある時はベーカリーのパンになったり。何にしても文句言わずに食べてもらえるので助かってい…

図書の旅5・車のいろは空のいろ(あまんきみこ)

● 車のいろは空のいろ あまんきみこ著 ポプラ社 1968年 児童文学、大人になって読んでも夢に溢れる。しかし何故筆者はそんな感性があるのだろうか、そんな事を図書館の椅子に座りながら思った。 図書館で借りる二冊は決めたので活字の大きなこの本は座って読…

イエスかノーか

マレー半島を破竹の勢いで南下しジョホール水道を越えた山下将軍はパーシバル中将にこうせまった。シンガポールを渡すか否か。降伏するかしないか。イエスかノーか、と。 英軍は降伏し日本軍のマレー半島攻略戦は目的を達した。1942年2月の話だ。 ハイかイイ…

図書の旅4・グレン・グールド 孤独のアリア(ミシェル・シュネーデル)

●「グレン・グールド 孤独のアリア」ミシェル・シュネーデル著。千葉文雄訳。ちくま文庫 1991年 信者とも言われるほどの根強いファンが未だに多くいるピアニスト・グレングールド(Glenn Gould 1932-1982)。脂の乗った32歳にしてコンサートからドロップアウ…

賽の河原の石積み

雪が降るという予報に朝早くに家内を駅に送っていくこととした。自宅に戻る途中、ふとハンバーガショップに立ち寄った。滅多に行かないが、朝は安いメニューもありまたなかなか美味しいコーヒーがある。自宅で食べても味気ない。国道沿いの店だが、店内は思…

技あり?一本?スーパーの音楽

たいがいスーパーマーケットでは、有名な曲(ビートルズや80年辺りの洋楽)などをキーボード主体やオーケストレーションで編曲した、少しがっかりするチープな音楽が流れていたりする。版権が絡むのだろうか、オリジナルの音源を聴く事もない。・・・。 しか…

バックカントリーの事故報道に思う

今シーズンはバックカントリーでのスキーやボードの遭難事故報道をよく目にする。一つはコロナも緩和の方向に向かいスキー客が増えていているのだろう。加えて良質の雪。パウダースノーを求めて南半球からあるいは北半球からもスキーのために来日する人も多…

抜け駆けはゆるさない

退職金の一部に旅行券がついていた。なんと気前の良い制度、そう思っていたが、旅行券の額面も又課税対象だった。何のことはない、単に退職金の一部が現金等価物にて支給されただけの話だった。 某旅行代理店の発行するこの旅行券、JRのチケットに使えると思…

聖地へは行ってはならぬ

聖地を巡っては宗教間の闘争になる。イェルサレム。異教徒である日本人の自分としては、ここをどの宗教の聖地とするのが正しいのか、全くわからない。ただ、聖地を巡る絶えぬ争いがいつかなくなるように、と思うだけなのだ。 神奈川県中部の田園地帯を車で走…

図書の旅3・しろばんば(井上靖)

「知の泉」たる図書館あるいは埃を被った我が書棚。ゆっくりと利用し再び手に取ってみよう。捜している何かが、素敵な言葉が表現が、見つかるかもしれない。さて今日は… ●「しろばんば」井上靖著 新潮文庫 昭和40年 中学生の頃に読んだ「井上靖」の自伝的諸…

ユーミンの歌世界を自転車で・天気雨と相模線

相模線という鉄道路線を知っている方はやはり「鉄分豊富」な人だろう。神奈川県では数少ない単線の鉄道は相模原市の北部から湘南の町まで相模川に沿って南北に走っている。今でこそ電化はされたが自分が学生の頃はディーゼルエンジンをガラガラと唸らせた気…

図書の旅2・落ちこぼれから天才バカボンへ(赤塚不二夫)

●「落ちこぼれから天才バカボンへ」赤塚不二夫著 ポプラ社1984年 子供の頃にゲラゲラ笑って読んだ漫画たち。大好きだったドラえもんはゲラゲラ笑うという漫画ではなかったが夢があった。ハメを外して笑い夢中になったのは赤塚不二夫だった。アニメが始まった…

図書の旅1・図書館は知の泉

図書館、図書室。長く使わなかった。本を借りたのは中学生まで。いや大学生かもしれない。あとは勉強や休日の仕事の際に利用するだけだった。 テレビで放映されていた立花隆のドキュメンタリー。ジャーナリストであり作家・評論家である彼は狭い敷地に三階建…

大きな流れの一点

山の斜面にある神社の境内だった。近所なのに普段歩く道から外れていることもあり、そこに足を踏み入れたのは初めてだったかもしれない。ヘッドフォンをして歩く朝のウォーキングはいつもと違うルートだった。 築60年、それ以上か。自分よりもずっと年上だろ…