日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

登山・ハイキング・山スキー

来客

ピンポンとチャイムが鳴った。以前ならば誰だろうとカメラで覗いたかもしれない。しかしこの辺りには向かいの家と隣の家、その隣しか人家はない。昼過ぎに来たのは郵便配達で以前の住所から転送されてきた書留を持ってきた。転送サービスがようやく機能した…

道しるべ

会社員なりたての頃。昭和のモーレツの痕跡はもう無かったが、やはり自分も会社を中心に動いていた。男女雇用機会均等法の初年度に社会人になったが、世間はまだまだ男社会で今風に言えば「不適切」だらけだった。配属は海外営業部門で出張の機会もあり、か…

しばしの御機嫌よう・丹沢

ここら辺りだったかな、テントを張ったのは。鹿の気配が濃厚であまり寝付けない夜だった。いや、それとは別に水場のあるカヤトの峰でテントを張った事もあったな。風の強い夜で朝はグンと冷え込んだ。しかし下界が朝焼けに染まるさま、それは見事だった。 様…

山スキーヤーたるもの・東吾妻山

プラ靴のコバを締め具に合わせて押さえの金具をカチリと押すと靴は装着される。あとは流れ止めを巻くだけになる。ゲレンデスキーでもないのでステップインの締め具ではない。これで板は自らが外さない以外はまず外れない。しかし転んでも踵が固定されていな…

栄光は君に輝く

東北新幹線はなかなか列車種別が多く県庁所在地駅も通らないものもある。「はやぶさ」を選ぶと東京からは大宮だけに停まりその先は仙台までノンストップになる。栃木の県庁所在地・宇都宮も、福島の交通要所・郡山も、県庁所在地の福島にも停まらない。時速3…

ザノースフェイスのマウンテンパーカー

自分がアウトドア趣味に目覚めた1980年代とは少し混沌としていたな、と思う。国内外の文化が混じっていた。アウトドアのファッションとしての話だ。 ハイキングや山登りは昭和30年代から流行り始めたようで当時は英国スタイルなのかツイードのジャケットを着…

上州三峰山

関越自動車道を北に向かう。ゲレンデスキーに熱中していた頃は毎冬の話だった。しかしテレマークスキーでのバックカントリーの楽しさを知ってからはスキー場は無縁になった。いつか関越道は登山やスキー登山のための道路だった。 高崎より北に向かうならその…

ゼロポイントのアルパインジャケット

もともとはコアな登山用品ブランドだったものが今ではすっかり街着のブランドになってしまったものがある。直ぐに浮かぶのはノース・フェイス、パタゴニア、そして国産ブランドならモンベルだろうか。いずれも街着としてのブランドステイタスを自分は知らな…

山の湯

登山の楽しみの一つは、山麓の湯だろう。三十年以上昔の政府の肝いり政策・ふるさと創生事業で支給された支援金を元で多くの温泉施設が至る所にできた。下山して緊張が解ける。そこに暖かい湯がある。いつか山が目的なのか湯が目的なのかわからなくなる。有…

元気が無いのだった

シートン動物記とファーブル昆虫記。どちらも子供の頃に読んだが内容は全く覚えていない。犬が好きだった。昆虫は小学生の頃はクワガタが好きだった。造成地に残るクヌギ林は彼らの宝庫だった。が家には姉が居て昆虫をひどく怖がることもあり自分の昆虫体験…

スキーと白河ラーメン

一杯のラーメンを目にしていた。その店は間違えなく二回目だった。そしてそれは三十年以上前の話だった。 あの頃毎冬が楽しみだった。行くと思うと胸が踊った。スキーだった。原田知世主演の映画のヒットもありスキー全盛期だった。男同士のスキーは技術的向…

山道具の歌・ヘッデンの独り言

僕はヘッデン。つい最近ショップの棚にぶら下がっていたら、ああこれだ、あったあった。と小太りのオジサンが手に取って喜んでいたよ。ヘッデンと言ってわかるかな?本当はヘッドランプと言うらしい。それでも山屋さんつまり登山者やハイカーの間では簡単に…

自分試し 日光・女峰山

脳腫瘍を摘出し化学治療を終えた時、山は遥かに遠い存在に思えた。 実際体はふらつき頭に痺れは残った。今もそれは概ね変わらない。しかし山やサイクリングといった体を使う趣味への思いは強く少しづつ試してきた。登り残していた山形の朝日連峰など気合のい…

履きつぶしましたね

靴もいい加減歩くとソールが減ってくる。自分はどうも右足外側踵側が早く減る。歩く癖だろう。ビジネスシューズでも良いものだったら踵部分の張替が出来る。スニーカーは履きつぶしたら終わりだ。ナイロン軽登山靴などはペロリとソールがはがれる。登山の最…

海岸から登る山 - 岩戸山・熱海市

海岸からそのまま登山し始める山。ありそうで浮かばない。小田原と熱海の間にあった。湯河原駅から歩き相模湾の国道に登山口がある。しばらくはみかん農園の簡易舗装の道。そして舗装が途切れるととんでもない藪になった。舗装路の上部に居た農夫さんが言っ…

出逢い

多くの日を山で過ごしたはずだ。泊まりの山ならテントが多いだろう。避難小屋も多い。営業小屋を余り使ったことがなかったのは食事付きの値段が高い事もあるし夏場など一畳3人のスペース、などという言葉に恐れをなしたからだ。その点テントは気楽で自分の求…

アジサイの坂

アジサイの花がお二人には似合うだろうな、そう考えて今回の山のルートを考えたのだった。昨年はその地を出身地とする友人と家内とでアジサイを見に行った。とても見事だったのでまた見たいと思っていた。 今回の山歩き。ヒデさんは会社時代の元上司。ミエコ…

出来ないはずはない

思い込みとは曲者だと思う。そんな事出来っこないよと思ったらそれはなかなか出来ない。思った時点で挑戦しようと思わないのだから結果も出るわけはない。 そんな事は自分にもある。一日の行程で標高差1000メートルを超える登山だ。地図を広げると、これ、登…

不安定な自由

誰もいない真っ白な緩いスロープに大きなカーブを刻んだ。この程度の斜面ならリードスキーをハの字に開き外足の内エッジに体重を乗せて内足の踵を上げて雪面にフラットにするとスルスルと軽く回る。アルペンターンのように踏み込んで抜重、という感覚とは全…

胸躍る山の計画づくり

友人とファミリーレストランスに詰める。別に食事をするわけでもない。目的は山の計画作りだった。少し長い連休がくる。この時期は例年山スキーと相場は決まっていた。 山スキーとはスキーを用いた登山だ。登る山にたまたまスキーリフトがかかっているならば…

足下の春 官ノ倉山

春がやってくる。とげとげしかった空気は概ね何処かへ飛んで行った。なによりも色とりどりの花が咲き始める。吹く風とその匂いが到来を教えてくれる。心なしか、気持ちも軽くなる。そんな春だが、爛漫になる少し前の時期が美しいと思う。桜も満開になってし…

高炉を焚く・富士二ツ塚BCスキー

樹林帯を抜けると風が強かった。西から吹いてきた。その少し前から同行の友は言う。「今日も風強いな。ピークの前で辞めてもいいね」。確かにそうだった。年に一回はこの季節に必ず登っていたのだ。山頂は隅々まで記憶に残っており今更こだわる必要もない。 …

雪とみかん・湯河原城山

みかん畑の中をゆっくり登っていく。きつい勾配だが簡易舗装の道は細く長くうねるように続いている。みかん農家の玄関先のトレーの中に袋詰みかんが重なっていた。一袋100円。この道を歩くハイカー目当てなのか、市場に出さなくて良いのかともいらぬ心配をす…

スイセンの小径 津森山

山を歩く気持ち。自分を目一杯勇気づけて登る山もあれば、しっかりとした計画も立てずに気楽に歩く山もあるだろう。前者には革靴に35から50リットルに近いザックが伴侶になるし後者はナイロン靴に25リットルでも持て余しそうだ。 山麓の風景をのんびり味わい…

秋の尾根道・行道山(足利市)

「あそ」と言えば「阿蘇」、九州か。雄大な阿蘇山の草千里は行ってみたい。憧憬の地でもある。しかしもう一つ同じ呼び名の地があった。「安蘇」だ。 安蘇という地名を知っている方は多くは無いだろう。今は消滅してしまったのだから。安蘇は栃木県にかつて存…

ヤッホーの山 大朝日岳

おーい、山よ、さようなら。ヤッホー、又来るからね。 そう叫んでしまった。周りに人がいても、恥ずかしくもない。体の中からエネルギーが湧いてきた、それに従っただけだった。それは山頂からヤッホーと叫ぶ無邪気な幼童のようだった。秋の高い空にそんな声…

里山の秋風・大高取山

奥武蔵エリアは関東のハイカーにはメジャーなエリアだ。石灰岩のために山頂から切り崩され続ける武甲山は哀れの極みだが、山の姿を保つ限りは未だ名山には違いない。加え武川岳、大持山、伊豆ヶ岳、1000メートル級のこのあたりは特に人気がある。もう少し東…

絞られた大倉尾根・塔ノ岳

丹沢主脈の表玄関と言えば塔ノ岳(海抜1491m)。ルートは幾つがあるがバス停のある大倉(海抜290m)からが一般的だろう。その標高差1200mは一日のアルバイトとしては自分にはきつい。日帰りの山では800m程度のルートを選ぶのだから。 このルート、大倉尾…

暑い夏に日本一暑い町の山へ・太田市金山

陽炎がアスファルトから湧き上がる。路面にまいた水はすぐに蒸発、そんな光景が頭に勝手に浮かび上がる。それは埼玉県熊谷市であり、お隣の群馬県伊勢崎市、太田市であり、館林市でもあり。テレビのニュースでは毎夏報じられる。40度を超えるという気温の日…

六月の奥武蔵・秩父の低山2題 その2 蓑山

・蓑山(581m)埼玉県皆野町 2022年6月25日 前回の山からわずか一週間。その間になんと梅雨が明けてしまい、先週とは大違いの暑い山。今回は秩父鉄道の和銅黒谷駅が始点。もう退職してしまった前々職の会社の仲間たち4人で登る。 皆、くだんの会社は辞めてし…