日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

登山・ハイキング・山スキー

山の湯

登山の楽しみの一つは、山麓の湯だろう。三十年以上昔の政府の肝いり政策・ふるさと創生事業で支給された支援金を元で多くの温泉施設が至る所にできた。下山して緊張が解ける。そこに暖かい湯がある。いつか山が目的なのか湯が目的なのかわからなくなる。有…

元気が無いのだった

シートン動物記とファーブル昆虫記。どちらも子供の頃に読んだが内容は全く覚えていない。犬が好きだった。昆虫は小学生の頃はクワガタが好きだった。造成地に残るクヌギ林は彼らの宝庫だった。が家には姉が居て昆虫をひどく怖がることもあり自分の昆虫体験…

スキーと白河ラーメン

一杯のラーメンを目にしていた。その店は間違えなく二回目だった。そしてそれは三十年以上前の話だった。 あの頃毎冬が楽しみだった。行くと思うと胸が踊った。スキーだった。原田知世主演の映画のヒットもありスキー全盛期だった。男同士のスキーは技術的向…

山道具の歌・ヘッデンの独り言

僕はヘッデン。つい最近ショップの棚にぶら下がっていたら、ああこれだ、あったあった。と小太りのオジサンが手に取って喜んでいたよ。ヘッデンと言ってわかるかな?本当はヘッドランプと言うらしい。それでも山屋さんつまり登山者やハイカーの間では簡単に…

自分試し 日光・女峰山

脳腫瘍を摘出し化学治療を終えた時、山は遥かに遠い存在に思えた。 実際体はふらつき頭に痺れは残った。今もそれは概ね変わらない。しかし山やサイクリングといった体を使う趣味への思いは強く少しづつ試してきた。登り残していた山形の朝日連峰など気合のい…

履きつぶしましたね

靴もいい加減歩くとソールが減ってくる。自分はどうも右足外側踵側が早く減る。歩く癖だろう。ビジネスシューズでも良いものだったら踵部分の張替が出来る。スニーカーは履きつぶしたら終わりだ。ナイロン軽登山靴などはペロリとソールがはがれる。登山の最…

海岸から登る山 - 岩戸山・熱海市

海岸からそのまま登山し始める山。ありそうで浮かばない。小田原と熱海の間にあった。湯河原駅から歩き相模湾の国道に登山口がある。しばらくはみかん農園の簡易舗装の道。そして舗装が途切れるととんでもない藪になった。舗装路の上部に居た農夫さんが言っ…

出逢い

多くの日を山で過ごしたはずだ。泊まりの山ならテントが多いだろう。避難小屋も多い。営業小屋を余り使ったことがなかったのは食事付きの値段が高い事もあるし夏場など一畳3人のスペース、などという言葉に恐れをなしたからだ。その点テントは気楽で自分の求…

アジサイの坂

アジサイの花がお二人には似合うだろうな、そう考えて今回の山のルートを考えたのだった。昨年はその地を出身地とする友人と家内とでアジサイを見に行った。とても見事だったのでまた見たいと思っていた。 今回の山歩き。ヒデさんは会社時代の元上司。ミエコ…

出来ないはずはない

思い込みとは曲者だと思う。そんな事出来っこないよと思ったらそれはなかなか出来ない。思った時点で挑戦しようと思わないのだから結果も出るわけはない。 そんな事は自分にもある。一日の行程で標高差1000メートルを超える登山だ。地図を広げると、これ、登…

不安定な自由

誰もいない真っ白な緩いスロープに大きなカーブを刻んだ。この程度の斜面ならリードスキーをハの字に開き外足の内エッジに体重を乗せて内足の踵を上げて雪面にフラットにするとスルスルと軽く回る。アルペンターンのように踏み込んで抜重、という感覚とは全…

胸躍る山の計画づくり

友人とファミリーレストランスに詰める。別に食事をするわけでもない。目的は山の計画作りだった。少し長い連休がくる。この時期は例年山スキーと相場は決まっていた。 山スキーとはスキーを用いた登山だ。登る山にたまたまスキーリフトがかかっているならば…

足下の春 官ノ倉山

春がやってくる。とげとげしかった空気は概ね何処かへ飛んで行った。なによりも色とりどりの花が咲き始める。吹く風とその匂いが到来を教えてくれる。心なしか、気持ちも軽くなる。そんな春だが、爛漫になる少し前の時期が美しいと思う。桜も満開になってし…

高炉を焚く・富士二ツ塚BCスキー

樹林帯を抜けると風が強かった。西から吹いてきた。その少し前から同行の友は言う。「今日も風強いな。ピークの前で辞めてもいいね」。確かにそうだった。年に一回はこの季節に必ず登っていたのだ。山頂は隅々まで記憶に残っており今更こだわる必要もない。 …

雪とみかん・湯河原城山

みかん畑の中をゆっくり登っていく。きつい勾配だが簡易舗装の道は細く長くうねるように続いている。みかん農家の玄関先のトレーの中に袋詰みかんが重なっていた。一袋100円。この道を歩くハイカー目当てなのか、市場に出さなくて良いのかともいらぬ心配をす…

スイセンの小径 津森山

山を歩く気持ち。自分を目一杯勇気づけて登る山もあれば、しっかりとした計画も立てずに気楽に歩く山もあるだろう。前者には革靴に35から50リットルに近いザックが伴侶になるし後者はナイロン靴に25リットルでも持て余しそうだ。 山麓の風景をのんびり味わい…

秋の尾根道・行道山(足利市)

「あそ」と言えば「阿蘇」、九州か。雄大な阿蘇山の草千里は行ってみたい。憧憬の地でもある。しかしもう一つ同じ呼び名の地があった。「安蘇」だ。 安蘇という地名を知っている方は多くは無いだろう。今は消滅してしまったのだから。安蘇は栃木県にかつて存…

ヤッホーの山 大朝日岳

おーい、山よ、さようなら。ヤッホー、又来るからね。 そう叫んでしまった。周りに人がいても、恥ずかしくもない。体の中からエネルギーが湧いてきた、それに従っただけだった。それは山頂からヤッホーと叫ぶ無邪気な幼童のようだった。秋の高い空にそんな声…

里山の秋風・大高取山

奥武蔵エリアは関東のハイカーにはメジャーなエリアだ。石灰岩のために山頂から切り崩され続ける武甲山は哀れの極みだが、山の姿を保つ限りは未だ名山には違いない。加え武川岳、大持山、伊豆ヶ岳、1000メートル級のこのあたりは特に人気がある。もう少し東…

絞られた大倉尾根・塔ノ岳

丹沢主脈の表玄関と言えば塔ノ岳(海抜1491m)。ルートは幾つがあるがバス停のある大倉(海抜290m)からが一般的だろう。その標高差1200mは一日のアルバイトとしては自分にはきつい。日帰りの山では800m程度のルートを選ぶのだから。 このルート、大倉尾…

暑い夏に日本一暑い町の山へ・太田市金山

陽炎がアスファルトから湧き上がる。路面にまいた水はすぐに蒸発、そんな光景が頭に勝手に浮かび上がる。それは埼玉県熊谷市であり、お隣の群馬県伊勢崎市、太田市であり、館林市でもあり。テレビのニュースでは毎夏報じられる。40度を超えるという気温の日…

六月の奥武蔵・秩父の低山2題 その2 蓑山

・蓑山(581m)埼玉県皆野町 2022年6月25日 前回の山からわずか一週間。その間になんと梅雨が明けてしまい、先週とは大違いの暑い山。今回は秩父鉄道の和銅黒谷駅が始点。もう退職してしまった前々職の会社の仲間たち4人で登る。 皆、くだんの会社は辞めてし…

六月の奥武蔵・秩父の低山2題 その1ツツジ山・飯盛山

奥武蔵や秩父の山はなにせ横浜は方面からはアプローチが厳しい。しかし鉄道網の発達により必ずしも八王子から八高線ばかりではなくなった。東横線から西武線、そして東武線への直通も走るようになった。そんなルートを用いた同エリアの山に2週続けて登ってき…

35年間の相棒、愛すべき旅の家たち

梅雨入り前のひと時は湿気もさほどなく好い天気ですね。いや、しかし暑い位です。 キャンプ、35年以上やっています。始まりはバイクキャンプ。バイクは力持ちなので大き目のテントを200㏄のオフロードバイクに積んでは林道ツーリング。名もなき林道の片隅で…

山で迷わず・里で迷う 加波山(709m、石岡市)

茨城県の山は数えるほどしか登っていない。筑波山、八溝山、雨巻山、吾国山、そんなものか。遠征した奥久慈男体山は登山口で悪天で取りやめた。決して遠くはないのだが他に興味のある山が多く、ずっとお鉢が回ってこなかったのだろう。 学生時代から好きなピ…

森の聖母が棲む山 鍋倉山スキー行

鍋倉山(海抜1289m)の名前に接したのは20年以上前だろうか。 バックカントリースキー・山スキーは自分には「ネイチャースキー」というネーミングで入ってきた。それは急峻な山岳地帯をも活動の対象とするアルピニズムの一形態である山スキーよりも、雪の森…

信越トレイル山スキー 袴岳

GWは例年山スキーだ。今年は友人と信越トレイルの鍋倉山。となるともう一か所は何処にするか。 9年前の鍋倉山では野沢温泉スキー場から千曲川の七ケ巻集落へ尾根を下るというクラシックツアールートを絡ませた。それは上部にはルートファインディングの楽…

裏山の里山ならず。シダンゴ山から高松山へ

三月の連休は山仲間と共に信越への山スキーを計画していました。しかし天候も悪い予報です。GPSはあるにせよ視界の効かない中で山スキーをすることは、仲間も自分も是とはしない事です。そこで雪とは縁のない低山ハイクに計画変更です。 懸案であった西丹沢…

ウロコがあると快適だな。無ければつければ良いんだな・・。

といっても魚になったことはないのでウロコの本来の必要性はわかりません。体の保護、海水と体との間の浸透圧調整、泳ぎの抵抗緩和、色々魚にとっても役に立っているのでしょう。 ここで言うウロコは、それではなく「ウロコ状の滑り止め」です。スキー板滑走…

2年ぶりの「カチリ」 富士二ツ塚BC

「カチリ」。良い音だ。 テレマークスキーの3ピンビンディングを嵌める時はテレマークブーツの先端裏側の3つの穴をビンディングの3つの突起に嵌合させてから上からストックの石突でビンディングの抑え金具の先端を押し込む。その時に鳴る「この音」が好きだ…