日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

八ケ岳ライフ

煙突掃除

お腹が痛いな、どうやら便通が悪いようだった。そう、ずっと左のわき腹が痛かった。そこには盲腸もほかの臓器もないですから、と医師は言う。便が詰まっているのでしょう。炭酸マグネシウムが処方されたが、それを服用すると便は茶色いタールのようになる。…

揃うだろうか

ハギはダルマハギ。キキョウはシボリキキョウと小ぶりなものが、ナデシコはカワラナデシコが我が家の庭で日々を過ごしている。オバナとはススキだがどうも風に揺れる様が寂しくて余り庭には来てほしくない。しかしそこら中に姿を見る事が出来る。クズは蔓性…

庭のレンゲショウマ

八ヶ岳南麓の高原に移住した際にこんな希望を持っていた。庭を、小さな森のようにようにしたい、と。園芸種ではなく広葉樹と野草で彩りたかった。木の形を自然に任せて、整えることはしない。枝が折れない程度に、木々が甲斐駒から鳳凰三山への眺めを邪魔し…

焼肉大作戦

おいおい、その程度にしてほしいな。何も「特選」でなくて「上」でなくとも良いだろ?何事も無印が良いよな。・・無煙と言いながらも煙は上がる。煙がなければこの料理は成立しえないしその煙りもまた味の一つだから。漂う煙に燻されながら考える。 そうだ、…

スケッチを練る朝

そこは森の中だった。静かなジャズピアノが流れている。ビル・エヴァンスかな?いやマッコイ・タイナーかもしれない。 森のパン屋、そう名付けている。そんなパン屋は我が家の周りに沢山ある。何しろ八ヶ岳南麓はベーカリー、ブーランジェリー、そしてパン屋…

子どもから大人へ、そして…

テレビを見る時に何時も欠かせなくなった。タオル、ハンカチ。手元に無ければティッシュペーパー。辛い食べ物が好きだから自分が作る料理にはほぼ入るものは唐辛子。食事をしながらテレビを見る事も多いので、辛い料理で汗が出る。それもあるが激辛な食べ物…

ヤマドリ

え、もしかして?なんで飛ばないの?そう思った。慎重に近づいてみる。するとトトトトト・・・と駆け足で林の中に飛び込んでしまった。 ネットで調べてみるとこう書かれている。「鳥綱キジ目キジ科ヤマドリ属に分類される鳥類。日本の固有種。名前は有名だが…

ワインと珈琲

重い、軽い、深い、スッキリ、苦い、酸っぱい、様々な形容詞に飾られる愛すべき飲み物。ワインと珈琲だ。 ワインとはオシャレでスノッブなお酒。学生の頃はそんな印象を持っていたが今では日常品だ。自分がワインを毎日のページの中で飲むようになったのはや…

くりのみち

栗が落ちているよ。そうフクは立ち止まり教えてくれる。いつもの散歩道だった。甲斐駒ケ岳には一点の曇りもなく今日はあの岩襖の山頂までがよく見えた。懐かしい山だ。山頂には石の祠があったように思う。夏らしく日差しは強いが空気に輪郭があった。 確かに…

夏祭り

丁度昨年の今日頃だったか、所用で駅に出た。駅前にコーンが立ち警備員が居た。その日は駅前の商店街のお祭りだった。午前中から夜二十時迄。普段はほとんどシャッターが下りた通りにキッチンカーがずらりと並び、広場では音楽会があり、お神輿も出る、そん…

草津の湯

♪ババンババンバンバン そう唄っていたな。ブラウン管の向こうでカトチャンとチョーさん達が。もう一つある。チョイナーチョイナーと。自分ならアー、ドッコイショと入れたくなるけれど、女性の声でこの囃子ことばが唄われると歌が優しくなるように思う。 自…

夢み心地

ああ、こんな風に聞こえるのだな。何と柔らかい音なのか。今初めて聞いたわけでもないのに久しぶりに耳に届いたら、そう思うのだった。バッハの平均律クラヴィア曲集。クラヴィアとは鍵盤楽器。バッハが作曲をした当時はチェンバロだったのだろう。今ではピ…

高原のお弁当

駅弁とは何とも風情がある。今でこそ違うけれど、まずその駅でしか売ってなかった。だから駅弁とその鉄道そして駅は一連の記憶として頭の中に残る。そんな駅はたいがい風光明媚な場所や、鉄道の要所にあるのだった。 有名なものはなんだろう。函館本線の森駅…

情報化社会

知らない街を走っている。ハンドルを握りながらこのあたりで何か美味しいものはないかなあ、そう言うと家内はスマホを取り出す。ここにこんな店が。でも星が三つしかない。それでもいいのだろうが、それは評価の高い店が良いように思う。 レストラン、飲食店…

水風呂

自分が住む八ケ岳南麓の高原には日帰り温泉が多い。八ヶ岳の逸話としてはこんなものがある。相まみえる富士山と背比べの戦いをした。富士山より背の高い八ヶ岳は富士山を怒らせてしまいボカンと殴れれてしまう。殴られて山は砕けて八つの峰となった・・。確…

モンペ買ったら

幸いに今日は高曇りだった。一月前に刈った庭の雑草が伸び放題となり折角植えた野草やグランドカバーが埋もれてしまった。余りの雑草軍の戦力にやる気を失った。きっと太平洋の島で数えられぬ上陸用舟艇に乗ってやってくる米軍を見た日本軍守備隊もそう感じ…

甲斐からの山・霧訪山

・霧訪山 長野県塩尻市1306m 自分が住む海抜九百メートルの高原台地は時として霧に包まれる。それは駆け足で空間を蹂躙するような大きな塊でやってくることもあれば、いつの間にか忍び足で風景に浸潤していることもある。こいつらの正体は何だ?と捕まえよう…

錆びたクワ

「私の言うとおりに学ばないのならば、宿題をやってこなければ、どうぞこの部屋から出て行ってください」 それが彼が自身の自己紹介の後に最初に口にした言葉だった。そこは勤務していた会社とそのグループ企業の研修センターだった。事前に分厚い本を買って…

豊作ゆえに

庭に作った家庭菜園。わずか八平米という狭いものだが、そんな畑が出来たのはちょうど一年前辺りだった。庭木を植えるために造園屋さんが小さなユンボで敷地の奥に入ってきた。ユンボはまずはこちらが注文していたブナの樹を二本、そしてコナラの樹を一本を…

クワガタ

高原のコンビニ。建物の壁に何かが貼り付いている。どうせカメムシだろうとおもったが大きい。立派なクワがあり、クワガタだった。 クワガタは少年にとってカブトムシと同じほど人気がある。クワガタ派とカブトムシ派に人気が二分したように思う、自分はクワ…

ヒグラシの夕べ

窓を開けてソファに横たわった。移住した高原の家は広くはない。二人と一匹が快適に住めれば良いので、ダウンサイズを心掛け小さめな造りとした。その為にはたくさんの物を捨てた。ソファもそうだった。ガランとした新しい部屋に感動した。しかしゴロリとな…

重たい直方体

週に二回だけ入荷するという。それを求めてわざわざ山の中腹の別荘地からカラマツ林を抜けて降りてくるご婦人を知っている。散歩の途中で何度も顔を合わせ知り合いとなった。話好きな自分ではあるが彼女もそうだった。そんな中で教えてもらったのだった。 水…

おままごと

なぁ、ままごとみたいだよな。いい歳こいたのになぁワシら。おままごと、それでいいんじゃない? ウッドデッキに置いたテーブル上のオイルランタンに火をつけた。そこにワイングラスを二つ、バゲットを四つに切りレタスにチーズ、トマトにベーコンを挟んで切…

珈琲の日

コーヒーが自分にとり日常的になったのは何時からなのだろう。小学生の頃、北杜夫と遠藤周作という自分の読書癖に大きな影響を与えた二人が森の中で珈琲を飲むテレビコマーシャルがあった。どくとるマンボウと狐狸庵先生が飲む珈琲はインスタントではあった…

初夏のマチネ

八ケ岳山麓には音楽が溢れている、そう実感する。確かにウィーン・フィルやベルリン・フィルがこの地にやって来ることはないだろうが、小さな音楽会なら森のペンションでも、高原の音楽堂でも、里山のホールでも、プロでもアマチュアでも何処でもいつも聞く…

石探し

栃木県は佐野でラーメンを食べた帰りか、いや佐野から宇都宮までのサイクリングの途中だったか。佐野市と栃木市の境あたりの低い山に登った。海抜128メートルだが関東平野と日光や足尾の山との境にあるのだから眺めが良いだろうと。 山道の縁は切れ落ちて…

梅実る小径

犬の散歩を兼ねたいつものコースだった。つい先日にタケノコを抜いたのも、蕗を手に余るほど摘んだのもこの場所だった。 この季節は朝九時には太陽もさんさんとして海抜900メートルでも暑い。太陽の光は強烈な熱量を放射する。彼は何を燃料としてあんなふ…

自家製の一品

春先に植えた野菜たちが大変なことになっている。わずか八平方メートルの小さな畑なのだが、収穫期で気ぜわしいのだった。厳しい冬が明けて最初にやったことは畑の鍬入れだった。そして旺盛な雑草を刈る。小さめの畑にして良かった、とこの時に感じる。この…

甲斐からの山・茅ケ岳

・茅ケ岳 1704メートル 山梨県北杜市・韮崎市 残念だっただろうな、この山もさぞやインデックスに付け加え立っただろうに。小さな石碑を前にしてそう思った。しかし実際は大木のようにそこで倒れてしまい直ぐにいびきをかいたと言われているから苦しむことも…

かすがい

ある金具を探していた。庭に枕木を敷いた。各々の枕木が動かないように固定したい。直ぐに頭に浮かんだ金具があるがあれは何と言う名前だろう。ともかくもまずはホームセンターに行けばよいのだった。 自分の欲しい金具を店員さんに伝えた。「並んだ木材を一…