日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

さやえんどう

昼飯にタンメンを作ろうとしていた。 我が家のタンメンは賞味期限切れの野菜の処理を兼ねるので何でも入ってしまう。キクラゲなどのあれば良いな、という具も、棚や冷蔵庫に残っていない限りは逆に入らない。モヤシばかりはそれがないと成立しないので都度買…

メンタル不調はゆっくりと・適応障害

知人がメンタル不調でしばらく仕事を休んでいたと聞いた。休む前からの兆候は知人との会話を通じて自分も感じていた。どこかで似たような風景を見ていた。職場復帰予定は数週間が数か月に伸び、やがて未定となったという。連絡も途絶えた。しかし風の噂では…

検診上がりの凶暴さ

「えーと、A定食一つね。こちらは日替わり定食で。まずビールね。オタクは生?それとも瓶? ええぃ、瓶一つで。 あ、あと焼き餃子ね」 5秒で注文してしまった。流石に相手もビールは直ぐに出してきた。こちらの殺気を感じたのだろう。 なにせこちらは前夜か…

ヤッホーの山 大朝日岳

おーい、山よ、さようなら。ヤッホー、又来るからね。 そう叫んでしまった。周りに人がいても、恥ずかしくもない。体の中からエネルギーが湧いてきた、それに従っただけだった。それは山頂からヤッホーと叫ぶ無邪気な幼童のようだった。秋の高い空にそんな声…

豚肉とネギのカレー粉炒め

これは自分が考え出した料理でもない。学生街の定食屋にはありがちなメニューかもしれない。しかし豚肉とネギのカレー粉炒め、というだけでそれ以上の詳細はわからない。 が、自分の中でこの料理の出どころだけははっきりとしている。それは小説、角川の文庫…

回れ回れ、ぶんぶんコマ

紐の両端を思い切り引っ張ると真ん中のコマが回り始める。あとは両手をリズミカルに動かしてコマを回し続ける。 ブーン、ブーン コマが鳴る。ぶんぶんコマだ。その風きり音は大きさによっても音色が異なる。蓋の端に切れ目を入れたりと、子供ながらに試行錯…

冬瓜の季節です。煮物にて

晩夏から秋の終わりに向けては冬瓜の季節。大きいので丸まる一個は売られていないが1/4程度にカットされたものをスーパーで見かける。安かったので手が出た。鳥の挽肉とあわせると美味しい煮物が出来る。しかしまずはあり合わせで。冷蔵庫の中身の処分を兼ね…

鳥居に導かれる 上信電鉄サイクリング

見事な秋空の演出だった。晴れていたはずの空もいつしか日が傾きかける。「秋の日はつるべ落とし」と言わんばかりに急速に暗くなってきたがそれは太陽が一時流れてきた雲に隠されたせいもあった。しかし思わぬ光景にブレーキレバーを握っていた。雲の隙間か…

物故された上司

社会人になり研修が終わり、初出勤の記憶は鮮明だ。都内のとある雑居ビルだった。英語は好きな科目だったが、何故自分が海外営業部に配属されたのかは分からない。確かに卒業した学校は英語が有名ではあったが、自分の成績は悪かったのだ。 営業チームは総数…

「旅がらす」の想い

何かに熱中していて、ふと我に返る。「あれ、なぜ自分は今こんなことをやっているのだろう?」と自問自答が湧いてくる。そんなことが無いだろうか? 好きなことに取り組んでいるはずでもその思いは時々不意に顔を出す。取り組んでいることが肉体的に厳しけれ…

群馬に久恋のラーメンあり みやご食堂・藤岡

テレビのグルメ番組や地域密着系番組。好きなのでよく見てしまう。行かなくとも見ているだけで楽しい。勿論気に入った店があればメモをして、虎視眈々と訪問機会を待つ。 ここはそんな店の一環として番組で放映されていた。何度か異なる番組で見たので、それ…

駅ソバシリーズ(11)本庄駅 本庄ソバ 

JR高崎線。自分の生活圏ではない。高崎線は、学生時代は転勤で富山に住む両親宅への里帰りの路線。特急「はくさん」の車窓風景。籠原で線路は高架になり西に高く見える浅間山は今でも懐かしい風景だ。横川軽井沢の峠越えも楽しかった。そんな両親も富山に居…

寄り添ってみる事

歳を取ると日常生活における様々な事が今とは異なってくるのだろう。体の機能としては立ったり座ったり走ったりと、普通に出来ていることがやがて苦しくなる。脳の機能としては保持されている記憶も古いものばかりになり、新しい事はなかなか定着しないし、…

秋の贈り物 ツィマーマン、ヘルツァーのブラームス

秋の夜長はウィスキーをロックで片手に、チビチビとやりながら好きな音楽を楽しむ。そこに薪ストーブでもありぱちりと火がはぜればより素晴らしい立役者だが、生憎自分の住む地は数日来の寒さも戻り、Tシャツ一枚でも過ごせる夕べとなった。薪ストーブなどの…

知人が増えるという事

サイクリングを終え、地元の駅で輪行袋を解く。もちろんそれは、その駅から自宅まで走るためのものだ。自分のランドナーはフロントフォークを抜くスタイル。まずは六角レンチでステムを緩めハンドルをステムごと外す。次にフロントフォークを締めている4重の…

追憶の麺・六角屋

六角橋という地名を知っているのは横浜市東部の人間か、神奈川大学の関係者だろうか。自分は長い間隣の区の住人でもあり、また当地には遠縁の縁者も居たりして、随分と昔から知っている地名だった。また「だるまや」という鉄道模型屋も仲見世と呼ばれる狭い…

中秋の名月のはずが

まあるいお月さま。明るい月の中でうさぎが餅つきをしているとか。なぜ餅つき?そんなことを考えたこともなかったが、子供の頃は信じていた。唄もある。「ウサギウサギ、何見て跳ねる?十五夜お月様を見て跳ねる。」 十五夜とは中秋か。九月かもしれない。し…

旅する本

書棚を整理していたら、一冊の古びた本が出てきた。 1990年発行のガイドムックで「MTBフィールドガイド・関東甲信越編」とある。 ああ、ここにあったのか。懐かしい本だな。この本を見て、いくつかルートの参考にさせてもらったな、と即座に思い出したのだっ…

横浜で食べる福島白河ラーメン

ラーメン探索にかける情熱の総量は今も昔も変わらない。西に旨い麺あれば西へ飛び、東にあれば東へと馳せ参じた。エネルギーに満ちていた20歳代にはその総量は水平方向への探索に費やされ、今となってはやや垂直方向に費やされている。若き日は「地理派」…

滑るクラッチ

「クラッチが滑る」、そんな言葉は今通じるのだろうか。妻と二人の娘達もこの数年来に運転免許を取得したが、いずれもオートマチック車限定の免許だ。 オートマチック車といえばアメリカの文化と言う印象がある。古いアメリカ映画でもコラム式のオートマチッ…

里山の秋風・大高取山

奥武蔵エリアは関東のハイカーにはメジャーなエリアだ。石灰岩のために山頂から切り崩され続ける武甲山は哀れの極みだが、山の姿を保つ限りは未だ名山には違いない。加え武川岳、大持山、伊豆ヶ岳、1000メートル級のこのあたりは特に人気がある。もう少し東…