日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

B級グルメ(ラーメン・ソバ・うどんなど)

余り物は何でも使え

名古屋という街には余り直接的な縁がない。横浜の小学校を卒業した春に父は広島に転勤となった。そこへ向かう途中に何故か名古屋で一泊した。お城は立派だがコンクリート製だった。むしろその堀の中に敷かれていたレールに目が行った。名鉄瀬戸線。電車好き…

バゲット一本

どの国にも美味しいパンがある。日本なら食パンだろうか。イギリスのパンから来たようだが日本の食パンは柔らかさを追求しているようだ。実際テレビのコマーシャルも生の食パンが如何にふわりと千切れるかを見せるシーンが多い。似た形でもこれをイギリスで…

罪作りな器たち

中華鍋の把手にはタオルでも巻き付けられている。そこを握り鍋を揺らす。もう一つの手は玉杓子を踊らせる。この時の音を形容するならカラコンカラコンとなる。米は宙を舞い鍋に着地する。ウルトラCだろう。オヤジの鍋杓子使いは神業か。最後に中華鍋をもう…

予算達成

いつも予算達成だな。なんとも羨ましい・・。 決められた計画。達成したことはあっただろうか?ここで言う計画とは夏休みに何をするか、と言った小学生の立てる目標ではない。仕事の話だ。 仕事には多くの計画がある。事業計画と呼ばれる。会社はその計画で…

二度目の道場

母方の祖父祖母は香川のとある港町で自転屋を営んでいた。夏休みになるとひと夏ずっと母は里帰りし自分もそこで暮らしていた。古い商店街に面した店の二階で寝泊まりしていた。朝になると通りを一団が掛け声を上げながら通り過ぎる。さながらそれは軍隊の行…

スキーと白河ラーメン

一杯のラーメンを目にしていた。その店は間違えなく二回目だった。そしてそれは三十年以上前の話だった。 あの頃毎冬が楽しみだった。行くと思うと胸が踊った。スキーだった。原田知世主演の映画のヒットもありスキー全盛期だった。男同士のスキーは技術的向…

そば部長

いつも飽きもせずに「もりそば」ばかりよく食べるなあ。 当時自分は電子機器の海外営業部に属していた。商品を海外の会社にOEM販売していた。そのお方の肩書は部長さんだが営業ではなく技術部門ご出身で技術アドバイザーでいらした。茶色が彼の好みなのだろ…

スパイスの難しさ

専門店で食べたことは一度きりだった。それで自分で何とか似たものを作ろうというのも無理な話だった。それらしかったが違っていた。本物を食べたくなり店を探した。隣町のショッピングビルのフード・コートの一角に店を見つけた。 スープは辛さが三段階。載…

二つのカレー

「今夜はカレーよ」。「リンゴと蜂蜜、トローリ溶けてる」 カレーを巡ってのテレビコマーシャルは多くが記憶に残る。カレーはラーメンと並び日本人の国民食と言われている。成人してからは何故か自分は余りカレーが好きではなかった。あれ一皿にせいぜいサラ…

お好み焼きイノベーション

革新、イノベーション。それはいつも会社人生では求められできた。イノベーションには「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」がある。前者は既存市場での顧客の満足度を上げていく取り組み。後者は既成概念にとらわれず新発想を取り入れ新しい…

相模原に関所あり 淵野辺大勝軒

相模原市はいつの間にか巨大化し旧津久井郡も巻き込んでしまった。神奈川県津久井郡は消滅し、傘下の相模湖町、藤野町、津久井町、城山町。それらはすべて今では幻の地名になってしまった。神奈川県北東部の山梨県との県境が相模原市緑区と言われてもピンと…

大安売りの魯肉飯

ややくたびれて電車を降りた。山の帰りだった。 今日の山はけっこう絞られたな、傍目で見ても誰もがそう思うであろう程疲れ切って改札を出た。駅前には時々特設コーナーのワゴンが出る。そんな中の「台湾式弁当」と書かれたワゴンにスーッと吸い込まれてしま…

駅そばシリーズ(14) 三沢駅とうてつ駅ソバ

知らない地の駅に駅ソバがあると立ち寄ってしまう。自分の中で駅ソバは旅情と直結している。初めて訪れた街、青森県三沢市。八甲田山登山のレンタカーをこの街で借りたのだ。車を返して駅に戻る。新幹線の通る街・八戸へ向かう次の電車は1時間ほど先だ。駅構…

二つの伝承・大勝軒

自分がラーメン店巡りに乗り出したのは1980年代末だった。その頃に丁度ブームが来た。環七ラーメン戦争と言われた環七通り添いに増えたラーメン店は博多ラーメンに加え背油チャッチャ系と当時は言われていた豚骨だった。我が街横浜では家系ラーメンが暖簾を…

武蔵野うどん

この一年で三軒の武蔵野うどんに出会えた。一軒は数年前に食べた店の再訪問だが、小平(行ったのは支店)、武蔵村山、埼玉県小川町。いずれも関東ローム層のエリアであることには違いない。店により差異はあれど似たフォーマットだった。 ネットで調べると「…

うどん王国

うどんを初めて食べた、そう記憶しているのは岡山は宇野から香川の高松へ渡る国鉄連絡船の船上デッキだった。3歳から住んでいた横浜。毎夏母親は実家の香川に長期間里帰りしていた。その際に毎年食べた。駅ホームの立ち食いソバ屋のような小さな店が甲板に在…

オバサマ達のチームワーク 竹岡式ラーメン寿

竹岡式ラーメン。竹岡は内房線の竹岡駅。久里浜金谷フェリーの波止場のすぐ北にある漁師集落。チャーシューの煮汁を作り湯で割るだけのスープ。店によっては乾麺を使う。そんな形式をもって「竹岡式」と言うらしい。忙しい漁師の家のオバサマ達が漁師さんの…

感謝の〆

12月を一年の終わりとするならば、今日で無事に今年は終わった、と感じた。 入院していた病院のある街にはこのあたりではなかなか気の利いた商店街がある。自転車も多く行きかい大学の附属高校もある。活気があるのだ。今日は年末らしくいつにもまして人が多…

駅そばシリーズ(13)三島駅・桃中軒

桃中軒はシリーズ(9)で書いたがそれは沼津駅だった。今回はお隣三島駅。三島には転勤で、新幹線通勤だった時期もある。在来線ホームにあるこの店は食べた記憶が薄い。今回は友人夫妻たちとのゴルフで三島に来た。会社を辞めた自分には暇だけは沢山ある。三島…

真摯なる職人さん

気がついた。自分は「職人さん」と呼ばれる人に弱いということに。職人と言ってもなにも伝統工芸の担い手ばかりではなく、見渡せば多く職人さんは身の回りにいる。 ・自転車屋さん。パンク修理は序の口で、スポーク調整・ホイールのブレ取り、ディレイラー調…

駅そばシリーズ(12) 品川駅・常盤軒

多くの駅の立ち食いソバ店が自分の前を幸せな記憶と共に通り過ぎていった。 忙しさ、せわしさ、その中での最短時間での美味しさの提供。それを可能とするワザ・所作。何かにせかされるように立ったまま麺と汁をすする楽しさ。すべてに発見もあれば喜びもあり…

山上の至福 鍋焼きうどん・鍋割山

転勤で静岡県東部の街にある事務所に通っていた頃の話だ。職場には「昼礼」という慣例があり、事務所の社員が持ち回りで、ちょっとした話をしたり、連絡事項の共有をしたりしていた。 ある時、入社2,3年目の自転車大好きな社員の番だった。「山の上で名物の…

群馬に久恋のラーメンあり みやご食堂・藤岡

テレビのグルメ番組や地域密着系番組。好きなのでよく見てしまう。行かなくとも見ているだけで楽しい。勿論気に入った店があればメモをして、虎視眈々と訪問機会を待つ。 ここはそんな店の一環として番組で放映されていた。何度か異なる番組で見たので、それ…

駅ソバシリーズ(11)本庄駅 本庄ソバ 

JR高崎線。自分の生活圏ではない。高崎線は、学生時代は転勤で富山に住む両親宅への里帰りの路線。特急「はくさん」の車窓風景。籠原で線路は高架になり西に高く見える浅間山は今でも懐かしい風景だ。横川軽井沢の峠越えも楽しかった。そんな両親も富山に居…

追憶の麺・六角屋

六角橋という地名を知っているのは横浜市東部の人間か、神奈川大学の関係者だろうか。自分は長い間隣の区の住人でもあり、また当地には遠縁の縁者も居たりして、随分と昔から知っている地名だった。また「だるまや」という鉄道模型屋も仲見世と呼ばれる狭い…

横浜で食べる福島白河ラーメン

ラーメン探索にかける情熱の総量は今も昔も変わらない。西に旨い麺あれば西へ飛び、東にあれば東へと馳せ参じた。エネルギーに満ちていた20歳代にはその総量は水平方向への探索に費やされ、今となってはやや垂直方向に費やされている。若き日は「地理派」…

埼玉中部の麺ならば 毛呂山・大海軒

今では主流ではない味かもしれない。しかし、いつもながらに「中華そば」「支那そば」と呼ばれるものが好きだ。様々に多様化するラーメンの世界でも、この手の味が健在なのは嬉しい。一口に「中華そば」「支那そば」と言って、実は様々な世界があるだろう。…

麺修行も楽ではない 小平うどん・淵野辺大勝軒

「麺修行」とは美味しいラーメン・麺類を求めて諸国行脚する行為で、その意味での命名者はたぶん自分ではないか。ともかくラーメン(中華そば・支那ソバ)が好きで暇さえあればそこら中に行っていた。それを自ら「修行」とか「行脚」とか呼び、独り悦に入っ…

駅そばシリーズ(10) 三島駅 爽亭

転勤で新幹線通勤をしていた静岡県三島駅。記憶もやや曖昧だがこの駅には4軒、いやもしかしたら5軒の立ち食いそば店があった。 新幹線ホーム。東海道線ホーム、南口改札横、そしてこの駅を始発とする伊豆箱根鉄道駿豆線の開札内。これでは4軒だが、東海道線…

今日も漬けて貰って、ありがとう

日本人で良かったな、と思うのは炊き立ての白いご飯をパクパク食べるときだろうか。おかずは主菜だが、脇役たる副菜も楽しい。主菜は美味しいがえてして重く、副菜で味覚の軌道修正をしているのではないか。ご飯パクパクは、むしろ副菜相手の時の方が多いか…