日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

駅そばシリーズ(13)三島駅・桃中軒

桃中軒はシリーズ(9)で書いたがそれは沼津駅だった。今回はお隣三島駅。三島には転勤で、新幹線通勤だった時期もある。在来線ホームにあるこの店は食べた記憶が薄い。今回は友人夫妻たちとのゴルフで三島に来た。会社を辞めた自分には暇だけは沢山ある。三島なら在来線で十分来れる。

熱海行東海道線に揺られながら、いや、乗る前から朝食はコレだな、と決めていた。カートに乗って行き来するゴルフでも自分のような下手くそは球がそこらじゅうに散るのでクロスカントリー競技のようだ。シャリバテになってしまったらスコアは更に落ちるだろう。三島駅についてわざわざホームを替えてこの店に至った。

店はオバサマ一人でのオペレーション。前から気になっていた「コロッケ蕎麦」をとうとう頼んだ。いわれは不明なるも三島はご当地グルメとしてコロッケを売りにしている。「三島コロッケ」とは売店にも売られている。実際三島に住む友人から時折戴く自家製ジャガイモは確かに美味しい。コロッケが美味しいのもわかる。

コロッケ蕎麦は立ち食いそば店ではメジャーなメニューだろう。しかし粉っぽそうで自分の中では「イロモノ」だった。それにかき揚げの魔力には勝てなかった。しかしここは三島だ。今こそトライだろう。

厨房のオバサマと世間話をしながら頂いたコロッケ蕎麦は、「美味かった!」コロッケが最後までカタマリの実態感を失うことなく、しかし汁に馴染んだ。やや斜めにカットされたナルトが乗っているのは沼津の桃中軒と同じで好ましい。何故これまで口にしなかったのか、悔やまれた。オバサマと話すことで味は更に増した。立って食べる慌ただしさで味は更にブーストする。立ち食いソバの魔力だ。

さて、コロッケ蕎麦の成果はあったのだろうか? 残念ながら例によって球は散りまくった。チョロる、ダフる、スライスする、フックする。すべてのワザは出まくった。まぁ、パワフルな朝食で力がつきすぎて出力過剰だったのだ、そう解釈しておこう。

三島コロッケが鎮座する。湯気を上げる汁にも彼は負けることなく最後まで実態を維持した。ナルトも喜ばしい。何故これまで疎遠だったのだろう。これから食べればよいわけだ。