日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

日々のスケッチ・随想

悪い癖が出ました・エクセル好き

表計算の定番ソフト、エクセル。会社生活を始めたのは1986年。当時オフィスには国産コンピュータが数台あるのみで、理系上がりの先輩がちょっとプログラムを組んで売り上げデータを入れたのだろう。「おー!」と課長をも含む皆から嘆息が漏れた。兎に角数字…

病の意味

あれは寒い夜だった。 ずっと頭に違和感を感じていた。再就職した新しい仕事の研修でも集中力に欠けた。ある日歩行中に転倒、その夜は食器を落としてしまい、慌てた妻は救急車を呼んだ。即座に取ったCTで脳腫瘍を告げられたがその辺りの記憶は混然としている…

熱意の塊

年末になると何故か耳にすることが多いベートーヴェンの交響曲第九番。単に「ダイク」と呼ばれる。最終楽章の中のほんの一部に過ぎない合唱「歓喜の歌」のみが街に流れ電波に乗るが、第1楽章から緩徐楽章もすべてを通して綿密。非の打ち所がない。第一楽章か…

機関銃の快感

機関銃を持って「快感」といえば薬師丸ひろ子だろうか?しかし先日感じた快感はそれではない。 職場には岡山出身の職員さん、広島出身の職員さんがいる。彼女たちと話すときには、心地よく広島の言葉が出る。しかし彼女たちも横浜の生活が長い。こちらの言葉…

境界線

漢字にして三文字だが、境界線とは考えさせられる。線の向こうとこちらで何か違うのだろう。 自分が初めて境界線を意識したのは、大学入試だった。通っていた予備校の試験で出てくる結果表。志望校が射程内か外か、その境界線がAやBというアルファベットで示…

チッキとライゼゲパック

BSで再放送をしているNHKの朝ドラを見ていた。それは1980年代初頭の作品で、今も現役、あるいは鬼籍に入られた懐かしい俳優さん達が出演されていた。終戦後の日本の社会で女性が自らの意思を持ち自分の価値観で自立していく、そんな話だった。1980年代初頭と…

ザイルパートナー

見事な呼吸だった。阿吽とはこれの事だと実感した。 近所の散歩道。家の外壁塗装だろうか足場を組み上げている現場があった。パイプで器用に組み立てる足場は見ているだけでも不安定だが、あれが崩れるとはあまり聞いたこともない。なるほどつなぎ目は専用の…

ありがとう母校・箱根駅伝

母校には二つの歌があった。校歌とカレッジソング。前者は式典時に歌われるものだったが学生食堂や購買部でもいつも流れていた。後者は学生の愛好歌で「カレソン」と呼ばれていた。飲み会などで興が乗ると誰からともなく自発的に歌われた。しかし自分はきち…

謹賀新年・正月三題

年が明けた。今年はどんな年なのか。自分は周囲に生かされている、そう思う日々が続く。今年もよろしくお願いします、と万物に頭を下げる。 題一 : としおとこ 今年はウサギ年だ。干支が中国から来たと知ったのは仕事で中国系アメリカ人と話していた時。デ…

年末の挨拶

今年一年お世話になりました。来年もよろしくお願いします。 そう言って職員さんは一人また一人帰っていく。仕事をやり終えたという充足感を感じさせる顔であるし、実家に帰郷する明日からの休暇への期待も漂っている人もいる。 自分の今日の仕事も終えた。…

感謝の〆

12月を一年の終わりとするならば、今日で無事に今年は終わった、と感じた。 入院していた病院のある街にはこのあたりではなかなか気の利いた商店街がある。自転車も多く行きかい大学の附属高校もある。活気があるのだ。今日は年末らしくいつにもまして人が多…

正体は何なのか?

師も走るというほど慌ただしい季節。冬至もやってくる。一年で一番日が短いことも手伝ってかあっという間に一日が終わってしまう。ボーっとしていると気づけば日めくりは一枚破られる。 テレビをつければ「本年のニュース振り返り。今年物故された著名人」な…

真摯なる職人さん

気がついた。自分は「職人さん」と呼ばれる人に弱いということに。職人と言ってもなにも伝統工芸の担い手ばかりではなく、見渡せば多く職人さんは身の回りにいる。 ・自転車屋さん。パンク修理は序の口で、スポーク調整・ホイールのブレ取り、ディレイラー調…

探しものは何ですか?

♪探しものは何ですか?見つけにくいものですか?♪ はい、林の中も谷の底も調べた。さすがに鞄の中も机の中はあり得ないので止めておいた。…まだまだ探す気だ。 全く手元も定まらないので、打球は左右に思うままに散ってゆく。だから右の林の間を、左の谷間を…

ザルツブルグへの旅行

細君と二人ザルツブルクを旅行した。オーストリア・アルプスが近くに見える。憧れの街だった。明るい陽光でも湿気はない、それは典型的な中部ヨーロッパの夏だった。 旅の目的はもちろん「ザルツブルク音楽祭」。100年以上の歴史を誇る世界最大の音楽祭だろ…

物の捉え方が変わる?二眼レフ

天気の良い朝だ。ノルディックポールを手にして近所の公園をノルディックウォーク。外に出て歩いてみるものだ。古びた郵便ポストを前に「上からのぞき込んでいる」カメラマンが居た。 のぞき込むカメラはもちろん二眼レフだった。 「ローライですね」「そう…

旅の風景・廃線跡にて

自転車を降りて手で押しながら歩いている。足元の錆びついたレールが目に留まる。 細いレールだ。間違えなくそれは一日数本しか走らない支線のレールだったろうし、それが使われなくなり半世紀は近いのではないだろうか。 枕木は割れ、レールは赤く錆びてい…

寄席が街へやって来た

ドンドン、チコシャンシャン…。 出囃子の音を正しく表すだけのオノマトペの語彙が自分には無い。はっきりしていているのはそれがとても陽気で、ワクワクさせてくれる類の音楽であるという事だろうか。 日本人でありながらも恥ずかしながら「寄席」をしっかり…

旅の風景・分岐線

ゆっくりとランドナーを走らせる。目的地の港町は近いのか潮の香りがする。一時停止、踏切だ。 それは目を奪う風景だった。単線のレールがまっすぐに伸びていく。そしてそこから一本の単線レールが頼りなさそうに分岐していくのだった。 単線とはいえ前者の…

「入力>出力」な人の中期計画

湯船でも台所のシンクでも良い。栓を抜くと湯船の水は抜ける。詰まらない限りシンクに水は滞らずに流れっぱなしだ。排水を止めたり、排水能力を超える水が流入すると水は溜まってくる。 毎日お世話になっているPC,。マルチタスク能力に甘えてソフトを沢山動…

秘すれば花 と言うけれど

若き頃。憧れた女性。どんな所に住んでいるのだろう。どんな街で生まれたのだろう。そんな風に好奇心が湧いてくるのは、憧れが好意に変わって膨らんでいくのと裏表だった。彼女自身は目に前に居る。しかし彼女のそれ以上は分からない。 気になり始めたきっか…

天空の赤い珠

幼い頃に見た絵本。そのイラストには余りにもインパクトがあり今もその1ページが忘れられない。 それは夜の街の天空を巨大な青白い珠が長い尾を引いて流れていく姿を書いたもので、人々は激突せぬかと恐怖に逃げ回っているのだった。「ハレー彗星に驚いて逃…

元気ですかぁ!

元気があれば、何でもできる。行くぞぉ、イチニイサン。ダァーッ!! 首には赤い闘魂タオル。ダァーがパフォーマンス性を帯びてきたのは彼が議員になる前くらいだろうか。その前は純粋に試合での勝利の雄叫びだったと記憶する。 自分の父は昭和一桁。もう、…

弁慶の七つ道具

戦国武将にきっとあるのではないか。「壮絶な戦死」という図式。矢が体に刺さりまくり,太刀で体中を斬られ、憤怒の形相で立ったまま絶命する。 実際にそんな武将が居たのかは知らないが、大河ドラマや時代絵巻物などでは描かれそうな光景だ。「弁慶の立ち往…

素敵な一日 - 無理をせぬこと

久しぶりにジムで汗をかいた。少し遠ざかっていたのは何故だろう。メニューがきつかったのだろうか。会社員時代は週2回、1時間のコース。筋トレから初めて有酸素。単調な会社生活の中で格好のストレス解消だった。会社を辞めてからも、週に1回は行く事にして…

さやえんどう

昼飯にタンメンを作ろうとしていた。 我が家のタンメンは賞味期限切れの野菜の処理を兼ねるので何でも入ってしまう。キクラゲなどのあれば良いな、という具も、棚や冷蔵庫に残っていない限りは逆に入らない。モヤシばかりはそれがないと成立しないので都度買…

検診上がりの凶暴さ

「えーと、A定食一つね。こちらは日替わり定食で。まずビールね。オタクは生?それとも瓶? ええぃ、瓶一つで。 あ、あと焼き餃子ね」 5秒で注文してしまった。流石に相手もビールは直ぐに出してきた。こちらの殺気を感じたのだろう。 なにせこちらは前夜か…

豚肉とネギのカレー粉炒め

これは自分が考え出した料理でもない。学生街の定食屋にはありがちなメニューかもしれない。しかし豚肉とネギのカレー粉炒め、というだけでそれ以上の詳細はわからない。 が、自分の中でこの料理の出どころだけははっきりとしている。それは小説、角川の文庫…

回れ回れ、ぶんぶんコマ

紐の両端を思い切り引っ張ると真ん中のコマが回り始める。あとは両手をリズミカルに動かしてコマを回し続ける。 ブーン、ブーン コマが鳴る。ぶんぶんコマだ。その風きり音は大きさによっても音色が異なる。蓋の端に切れ目を入れたりと、子供ながらに試行錯…

物故された上司

社会人になり研修が終わり、初出勤の記憶は鮮明だ。都内のとある雑居ビルだった。英語は好きな科目だったが、何故自分が海外営業部に配属されたのかは分からない。確かに卒業した学校は英語が有名ではあったが、自分の成績は悪かったのだ。 営業チームは総数…