2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧
一週間ぶりに泳げると思った。昼間には野暮用も多く週末には予定が詰まっていた。いつかそんな日々の中で疲れがたまっている。 レストアが必要だった。水に浸かり全身を使って先に進む。魚のようには行かないけれどなんとか二十五メートルを泳ぐ。何本も重ね…
庭の家庭菜園も夏野菜収穫のピークのようだ。キュウリは今だに毎朝採れるしナスも同じく。ピーマンにインゲンもトマトも同様だ。最近は冬瓜が膨らんできた。 お裾分けでもしないと減らないけれど、知人の家はどこも同じく菜園をやっている。キュウリもトマト…
車に乗っていてふと見かけた風景。電車の中で見かけた人。家の窓から眺める山々。人間は一箇所に籠っているわけでもないので外に出る。すると様々な刺激が頭に襲い掛かる。 僕はそんな彼らの襲撃を受けながら、時に思う。あ、なるほどこの草木はこうして季節…
小さな会社で仕事を始めた。規模が小さいのでこれと言った組織もなく、あえて組織図を描くのなら誰もが社長にぶら下がっているような絵柄になる。それが悪いことはない。コンパクトな会社には家族的な良さがある。経営者の顔が見えて息づかいが伝わることは…
電車が遅延しない限り何時も会社のある街の駅に到着する時間は変わらない。いつもの電車で何時もの車両で降りると改札のある二階に向かう。そこにトイレがある。自宅から列車を乗り継ぎそこに着くころには膀胱も飽和状態で、そのままそのトイレに直行する。 …
お腹が痛いな、どうやら便通が悪いようだった。そう、ずっと左のわき腹が痛かった。そこには盲腸もほかの臓器もないですから、と医師は言う。便が詰まっているのでしょう。炭酸マグネシウムが処方されたが、それを服用すると便は茶色いタールのようになる。…
大井町駅は懐かしい。 品川寄りのホーム階段を上がって改札を出る。南に向かった路地に昭和の雰囲気を残す飲み屋街がある。ウナギの寝床のように細くて長い。そこに古びたラーメン屋がある。そこだけ時計の進みが何回りも遅いのだろうか、古びた飲み屋街の中…
ギター教室も回を重ねてきた。毎日とはいかないけれど数回弾いていくうちに少しだけタブ譜面をなぞりパワーコードがスムースに弾けるようになった。一通り第一の課題曲の楽譜の下段を終えたことになる。さぁ今度はリードギターですよ。譜面の上段です。そう…
ロックと言う音楽に目覚めたのは十七歳だっただろうか。レッド・ツェッペリン、そしてローリング・ストーンズが扉を開いてくれた。 バンドにはフロントマンと言う存在がある。多くはヴォーカルだろう。ストーンズのフロントマンはあの卑猥なミック・ジャガー…
職場のデスクはいつも綺麗だ。積み残しの書類もないしそれらがあったとしても机の引き出しに収めるから。そもそも在宅勤務が主体で、職場には週に一、二度しか行かない。仕事を始めて日も浅いので机上が散らかる訳もない。 殺風景だった机もそのうちにものが…
「しぶそば」の存在は知っていた。時々使う東急東横線の駅にあった立ち食いそば店が駅の改装とともにリニューアルされ店名が変わっていたのだった。 店の前に券売機ができて、またメニューも小洒落ていた。なかなか入る機会はなかったが、「駅そばマニア」を…
ロングシートの通勤列車はいつも満員だ。始発駅から乗るので幸いに座れる。通勤列車とは東京という一点を目指して四方から向かってくるものだが、神奈川県の東部を南北に、八王子から横浜に向かうこの路線は人の流れも違うのか勤め人もいれば高校生も居る。…
バンドのライブでステージに立つ。自分達のバンドだけでは集客力は低い。ハコは一夜を借りるのだから一つのバンドだけではメンバーの払う金額も高くなる。そこで対バンを組むことになる。時間をずらして同じステージに幾組かのバンドが上がるという訳だ。集…