日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

初・ダート!ジムニー

納車されてひと月も経たない。さっそくダートを走ってきた。前の形式の様な電子式切替ボダンではなくなり、シフトレバーの後ろに専用切替レバーがある。ゴツゴツとした手ごたえの中それを後ろにガッと引くとダッシュボードに四駆のマークが浮かび上がる。4つのタイヤががっちりと大地を捉えた感じが体感できる。これが好きだ。

ルートは手短な神奈川県の林道として、ヤビツ峠から宮ケ瀬に抜ける道とした。大きな水たまりで盛大に泥をはね上げた。力強い16インチの四駆はぬかるみがちな悪路をものともせずに前進する。3500回転を超えるとターボが効き始めて、走りは別次元となる。カウンターを当てながら、ゴトゴトと飛び跳ねながら羊腸の下りを進む。楽しい。さすがジムニー

新車はなかなか汚したくないもの。しかし雨風の中も走るのだから汚れは避けられない。いっそ早く汚したほうが肩の荷は下りる。このクルマの様に、汚れると「光る」クルマもあるだろう。ピカピカよりも泥汚れが似合う車が好きだ。ただし、帰宅するとすぐに流してワックス掛ける。いったいピカピカとマディ―、どちらが好きなのだろう。

中津川渓谷まで降りて、愛川町だ。初ダートはおわり。ふうっと外に出ると、ミリタリービークル色をした我が愛車もすっかり泥の洗礼で、彼一番の晴れ姿となった。

・・・あれ、待てよ。ヤビツの林道? 何を言っているんだか。とうに舗装路になったではないか。1980年代にオフロードバイク・赤のホンダXL200Rで走った、あの林道ツーリングが最後のダートのヤビツ峠だった。あ、そうか、空想のツーリングだったな。

* *

自分のモデラ―歴は長いようで短い。実際には小学生の頃に一番作っただろう。そして大学生でカムバック。結婚してからは長い冬眠へ。当時はタミヤの1/35、そしてハセガワの1/72。これだけで戦車・ミリタリービークル、そしてプロペラ機ですね、と、知る人には説明が不要だ。

ジムニーを発注してからの1年のリードタイムが待ちきれずに1/32スケールのジムニーのプラモデルをポチってしまった。アオシマの楽プラシリーズだ。最近友人がジムニーを発注したという。その友人と自分はともに一つ前のジムニー(JB23型)を所有していたが、今度は期せずしてともに現行型(JB64型)のオーナーとなるわけだ。パールホワイトのジムニーを発注した友人は、これまた自分と同様に白の楽プラをポチられたようだ。自分の思考回路が年上の友人に余りに近いので思わず笑ってしまった。

手先がとても器用な友人は、さっそくウェザリングを施した彼の一年後の愛車の姿を送ってきた。上手い!自転車やレースカーのスケールモデラ―だっただけはある。

メラメラと、錆びたモデラ―にもやる気が湧き「汚し」たくなった。1/35ミリタリーミニチュアシリーズに凝っていた頃は、もっぱら「汚し」はフラットアースなどの色をかすれるようにモデルにこすりつけていた。それが当時の自分の知る唯一のウェザリング手法だった。今は様々な手法があるようだ。友人はまた異なるやり方で汚れを表現していると言われた。パクトラタミヤを溶剤で溶かしてモデルの彫り線にそって流したりと、流石の手法を教えてくださった。自分は今回は模型店にてタミヤウェザリング用の固形パウダーを仕入れた。茶色・こげ茶・赤さび色の三色が塗り棒と共にセットされている。そう、娘の部屋にいつも置いてあったアイシャドウのセットのようだ。

色々トライしたが、下記の手法が今回は効果的に思えた。

・タイヤなどの汚れは茶色パウダーをアイシャドウ棒でこすりつける。すると泥が粘ってはりついた感じがするように思える。
・茶色パウダーを紙やすりで粉末にする。それを小さな筆につけて、筆を爪でポンポンとはじき、粉を飛ばす。すると車体に飛び散った泥が乾燥したという粒状感があるように思える。はじき方も爪ではじくかはたくかで塗料粉の飛び方も異なる。

友人から口頭で教わった手法は、今度実地で見させてもらいたいと思う。

さて、再開の狼煙はあがった。未着手のキットは20年以上も前からなんとなく買っておいた。5,6箱はある。多くは1/72スケール。つまり飛行機だ。日本帝国陸海軍の戦闘機2機種、そしてRAF(英国空軍)の誇る大好きな木製戦闘爆撃機・モスキート。そして地獄の黙示録を見てから大ファンになってしまったヘリコプター。なぜかOH-6のキットがある。本当はUH-1を揃えたいところだ。そしてこれまた家内がずいぶん昔に「好きでしょ、これ」と勝手に買ってきたF4Fファントム。(ファントムは決して好きな機体ではないが、そうも言えなかった)後者三点はベトナム戦争編だ。全部作れるのだろうか?頭の中でスイッチングリレーがカチカチ切り替わり1940年代と1970年代初頭を往ったり来たるするわけだ。整流ダイオードを定石どおりに脳の回路の中にきちんと入れないとサージで脳が壊れそうだ。

今朝の半日、ジムニーウェザリングを施しているときは、まこと、時の経過を忘れた。ああ、時間が欲しい。ジムニー実車は当面ダートデビューはしないだろう。まずは床の間にでも置いておきたい。

モデラ―復帰第一作は我が愛車ジムニーJB64型。今日は丹沢・ヤビツ峠越えだった。いや、あの道はとうの昔に舗装されていたな。空想の林道ツーリングもまた楽し。

友人のジムニーJB64型も一足早く、ダート走行した様子。信州峠でも超えたのだろうか、いや、あそこも全舗装だった。