ソウルミュージックを聴き始めてからは10年程度の若輩者です。もともとソウルやブルースをカバーしていた英国のロックバンドが好きだった自分には、ソウルはまさに魅力の塊、いや源でした。
なによりも有名無名なシンガー、コーラスグループ、ミュージシャンが数えられぬほどの曲を残しています。サザン、デトロイト、マイアミ、フィリー、シカゴ、西海岸・・。すべての地にそれぞれ魅力あるレーベルがあり、その曲の多さに気が遠くなりそうです。まさに「ソウルは沼」。
そんな沼の中から自分が聞いてきた中でのベスト10を挙げるなら、これは絶対に外せない、いやむしろ5本に入るな・・。モータウンから、Spinnersの「It's a shame」。思わず体が動くリズム、少しもの悲しさもあるメロディ。見事なコーラスとGCキャメロンの熱唱。
そんな曲のリズムトラックがネットにありました。モータウンのハウスバンド・The Funk Brothers。このトラックでは敬愛するジェイムス・ジェマーソンがいかに重要なパートを担っているかが分かります。ツボを押させて縦横無尽に動き回る彼のベースがこの曲に躍動感と生命力をもたらしています。
バンドでこの曲をやった時は緊張しました。あの複雑なベースラインはコピーなど出来ません。「なんとなく」「それらしく」。ドラムスとベースだけになる中間部、ライブではミスらぬか、手がもつれぬか、頭が真っ白になりました。その時の緊張感・冷や汗・達成感を思い出すと共に、この曲のリズムと哀愁にいつも酔いしれるのです。
これからも「沼」の冒険は続きます。
https://www.youtube.com/watch?v=0DZAZwvNjUo