日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

漏洩

間違えなく何処かに漏れてしまった。そう思うのだった。

Eメールを真面目に見なくなって久しい。ソフトの受信箱に来るメールの題名は見るけれど開く事はほとんどない。送り主に心当たりがあり関心ある事項が書かれているときだけ開いてみる。

様々なメールが来る。友人からの連絡、クレジットカードの使用額の連絡、銀行や証券会社、保険会社からの連絡。ネット販売会社からの連絡…。ネットでのフィッシングメールを初めて経験したのは一体いつだろうか。

「貴方は非合法であるアダルトサイトを見たという証拠がある。こちらに連絡をするように」というメールが来て驚いた。スネに傷はある。があれは違法なのだろうか。さらにこんな脅迫めいたものもあった。こちらにはさすがに慌てふためいた。「貴方がマスターベーションをしている写真がある。公開されたくなければここをクリックせよ」と。いずれも送り主は海外からだった。そのポルノサイトは確かに海外のものだ。自慰行為の写真か。いつ何処でどうやって撮ったのだろう。マスターベーションをしない人間は皆無だろう。当たり前すぎる行いだ。しかしそれは人前でやるものでもない。手淫に耽る写真は確かに隠したい。スマホやノートPCのカメラが勝手に起動するわけもないだろう。そんなメールを受け取ったその一瞬だけバットで殴られたように怯んだが、すぐに冷静を取り戻した。新手のフィッシングだろう。しかし人間の五欲にまつわる不可避の業を攻めてくるのだからたまったものではない。念のためにスマホやノートPCのカメラには目隠しテープを貼った。

百のメールの中に十程度は自分には意味があるメールだ。ゴミはそれほど多い。実在する会社を騙るメールが多いのには困るのだった。宅急便業者、ガス会社、クレジットカード…。発注したものは全部配達された。我が家はプロパンであり都市ガスは使っていない。身に覚えのないクレジット会社、口座を持っていない銀行が何の用事か。また海外の個人からヘルプ・ミーという題名のメールが来る。物価高で助けてほしいのはこちらだ。が、外国人の生の英語は勉強になるので保存している。しかし先の五欲にまつわるフィッシングなど、上手く人間心理を利用してくる。与える動揺が大きければやはり反応してしまう事も多いだろうから。

どうやら自分のメルアドは漏れて裏社会で流通しているのかもしれない。Eメールは便利だったけれどこうなってしまったのは残念だった。詐欺メールフィルタをソフトでしっかりかけることだろう。しかし裏社会に漏れているのならメールアカウントを変えるべきだろう。が、すでに多くのサイトに紐づけとなっているアドレスだからかえって不便かもしれない。

家の天井が雨漏りしているとする。屋根を修理するか大きなバケツや鍋で雨漏りを受け続けるのか。答えはわかっていそうなものだが、悩ましい。