日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

知りたい気持ち・ルカ福音書

近所の地区センターの図書室に通うようになり数か月たった。蔵書は少ないが、全く飽きない。絵本、少年向け科学図書、古今東西の著、最新刊。図書室ではゆっくり新聞を広がるご老人も居ればノートを広げ課題に取り組む中高生もいる。彼らを見ながら本の棚に囲まれ、それを巡るだけでも楽しい。

センターのロビーにはそこで催されている様々な会の案内チラシがある。詩吟、体操、料理・・・。そんな中に「聖書を読む会」があった。色々知りたいことがあったので早速チラシに書かれた番号に連絡した。へんな宗教の勧誘ならば即座に抜け出すつもりだったが「ルカ福音書を読む」とあったので「原価数百円であろう高級ツボや水晶玉の販売」には無縁と踏んだ。

定員10名程度の部屋だった。近所のプロテスタント教会の牧師さんによる勉強会で参加者の多くは信者さんだった。定年後に神学校に入り学んだが洗礼は受けていないという方もいらした。自分の住所を問われることもなく、次回への勧誘もない。真面目な会だった。新参加なので自己紹介を求められ、自分はバッハの音楽が好きで彼のヨハネ・マタイ両受難曲を聞いて聖書の世界に興味を持った、と言うと、皆驚かれた。色々な入口があるのだろう。全くの偶然か、自分より同年代風の牧師さんはなんと自分の母校で必須科目でもある「キリスト教概論」で教鞭をとっている講師さんでもあった。数年前に「興味があるので卒業生だがキリスト教概論を再受講できぬか?」と大学に聞き断られた話をしたら、笑って「それでは今日は学べるので良い機会ですね」と言われた。

毎月やっている会のようで通読をしているのだろうか、今回はルカ福音書の4章14節から44節までを読んだ。事前に新約聖書についての自分の理解をエクセルに落としたものを見直しておいた。「ルカ福音書」か。新訳聖書の中の大綱を占める4つの福音書の中の一つだな。ルカは医者だったな。イエス十二使徒ではないが、イエス復活後に積極的に布教に努めたパウロの高弟か。するとイエスとは面識がない訳だ。さて、イエスの生涯のどのあたりに触れるのだろう。誕生か、ガリラヤ湖での奇跡か、ゴルゴダの丘での磔刑か、復活あたりだろうか。

4章14節とは、御霊を得て始まったイエスの「公生涯」、つまり公の宣教活動を始めた場面を描いていた。ガリラヤ湖の街・カペナウムを中心に悩める人々に対しイエスは功徳を行い目覚ましい活躍を遂げる。故郷のナザレにもその名声が伝わっているが、そこでは「私は油を注がれた(私の上には御霊がある)もの」という言葉を聞いてもなお、イエスの生い立ちを知る民衆は「お前は漁師・ヨセフの息子だろう」と信じようとしない。心をかたくなにしている人は何も受け入れられない、と言う意味を「預言者は故郷では歓迎されぬもの」と言いカペナウムに戻る。再び教えを説き、悩める人々から悪霊を取り除く。十二使徒でもあるペテロの家でもその姑の発熱をとり払った。名声は高まるばかりだが、「私は他の地へも行かねばならぬ。皆に福音を告げなくては。」とガリラヤを去っていく。

4章はそんな内容のように理解した。章の中には旧約聖書のエピソードも出てくる。韜晦では?と思えるほどに例えも難しい。安易な言葉で日本語にされていても内容の理解は困難だ。それもありこの会では質問形式の参考書が用意されていた。個々の答えを聞きながら講師さんが解説を添える。なかなか良い学習方法に思えた。ここからゴルゴダへの道をイエスは進むのだろう、とは容易に想像がついた。

勝手な解釈をお許し頂くならこうなるか。「私を信じてください。信じる者なら救われる。その例は沢山示しただろう。その救いを多くの人が求めているのだ。」・・これがこの節のメッセージではないだろうか。

子供のころ教師に言われた。予習をしろと。自己流な理解でも予めその纏めを見て役に立った。講義そのものも面白かった。信仰心はないが、ストーリーとして純粋に面白い。さて復習はどうするか。予習のみならず復習の大切さも言われていた。そうだな…まずは理解を纏めこんな駄文に落とす事だろうか。

そぞろ「ルカ福音書」とその解説本をネットで探し始めた。あるある、嬉しくなる。間違いなく「購入」ボタンを、押すだろう。知りたいという気持ちはいつも嬉しい。

記憶がおぼろげなので分からないが分厚い聖書を手に取ったのは初めてだろうか。参考書もあり、ルカ福音書のほんの一部を読むことが出来た。

 

自分でまとめた概念図。これも正しいかは分からないが、予習資料にはなった。

新約聖書の造りを纏めたものを事前に予習していたのですっと話が入ってきた。

偶然な事に会の講師さんは我が母校で必修科目の「キリスト教概論」の教鞭をふるっていらした。近年の学生の授業態度を聞くと「必修ですからね、真面目に受講されていますよ」という話だった。当時の講義内容を全く覚えていない自分は何だったのだろう。信じなかったから目下こんな体たらくなのだろうか。

関連リンク

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