日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

天空の月

まもなく中秋の名月だな。しっかり見よう、そんなふうに三日ほど前から思っていた。写真に撮ろうと一眼に300㎜の望遠レンズをつけて準備をしておいた。昨日も一昨日も南西の空に高く丸い月が出ていたが少しだけ欠けていた。明日は期待できるな、と思った。

仕事は夕方から21時までだった。帰宅してシャワーを浴び夕食だった。録画していたテレビを見てニュース番組を流していた。ふと気づいた。あれ、月はどうなったのだろうか。

慌てて一眼レフを抱えてベランダに出た。しかし月明りはなかった。何故だろう、今日に限って曇り空だった。十五夜お月様を見て跳ねる年齢でもないのだった。只の天空の出来事に過ぎないのだった。何故か期待したが肝心な時には忘れていた。月が雲に隠れたのはそのせいだろうか。

月は鏡の様に太陽の光を写し輝く。その鏡はとても正直に自分の姿を映すし時に心まで映してしまう。日々の生活の中で悩み時に喜ぶ。そんな移ろう日々の中で今日ばかりは鏡は曇ったのだろうか。月の鏡面までが曇る必要もないのに。

次の中秋の名月はどんなふうに迎えるのだろう。まあるい地球に月見団子を前にしてウサギが跳ねる。そんな風にして心の鏡にかかった曇りを跳ね飛ばしたいものだ。今年は役に立たなかったな、そう言いながらカメラを納めた。

今年が駄目なら来年も再来年もあるではないか。

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