焼きそば。大好物です。
メニューに困った時の昼飯のレパートリーの最終兵器かもしれません。スーパーのPB商品ならば3食茹で麺袋入りで100円しません。それに冷蔵庫に残った野菜と肉があればすぐに出来ます。しかし自分が外食で食べようと思うやきそばは、やはり中華料理店の、いわゆる上海焼きそばのようなものです。あれが本当に上海料理なのかとは知りませんが、見た目も味も明らかに日本人になじみの、屋台に出てくるソース焼きそばとは違います。勿論ソース焼きそば、というか日本のローカル焼きそばはやり美味しいです。富士宮、横手、黒石、このあたりは有名ですね。
ところでジャガイモが入った焼きそばにはあまり縁がありませんでした。しかし、JRが発行している小旅行用のパンレットがあります。「めん街道両毛線」。そしてそれは基本的には両毛線の駅でしか手に入らないのです。他の駅で入手は可能なようですが、あまりお目にかかったことはありません。
自分が初めてこのパンフレットを見て持ち帰ったのは、前橋駅か、桐生駅か、足利駅か、小山駅か・・あまり記憶がないのです。しかし確かにこれは所有しており、日々にやにやしながら眺めていました。何故か今は紛失してしまったのです。
このパンフレットに目を通すと、両毛線の各駅には、いずれも麺のB級グルメが花盛り。そんな印象でした。確かに地理でも学びますね。北関東は小麦の名産地。水沢のうどん、高崎のパスタ、佐野のラーメン、加須のうどん・・・。これらはB級グルメとして有名です。実際自分も、このあたりの街の主要な麵は達成済、そう、大概食べてきました。佐野のラーメンはいったい何度通った事か。自分の住む市町村の住人の中で、仕事やアウトレット訪問目的以外での佐野市訪問回数はベスト10に入る市民だと自負しています。ただの暇な変人なのです。
両毛線から100キロ近く離れた街に住む自分ですが、この達成コレクションに「ジャガイモの入った焼きそば」が加わりました。くだんのJRのパンフレットに記載されているか?は不明ですが、ネットで検索すれば出てきます。これは両毛線沿線の倉の街・栃木市のローカル焼きそばなのです。
先日家内と栃木市にアジサイを見に行きました。そこで、地元出身の友人にご馳走になったのです。お店から取り寄せて頂いたものでした。ぱっと見は普通のソース焼きそばっぽいですが、いくつか特徴がありました。
・ジャガイモが入っている
・麺のコシがある。
・ソース焼きそばではあるが全体にコクがある。(友人によると、肉(挽肉)を予め軽く水で煮てその煮汁で麺を炒めるという話)
大盛のお皿を平らげてしまい、後悔することしきりでした。しかし余りの美味しさに箸が止まらなかったのです。
さて帰宅してから、無農薬・自家製の頂き物のジャガイモが沢山あることを良いことに、さっそくトライしました。あんな麺もソースも手に入りません。同じものではなく自己流に作ります。麺は3袋99円のPBですから同様なコシは期待できません。共通項はジャガイモ入りだけ。味付けは変えます。
・ジャガイモは電子レンジで2分ほど。一口サイズにカットします。
・残り野菜。今日はキャベツとしめじ。それにもやし。
・煮物用に買っておいたお揚げが賞味期限が近かったのです。それにかまぼこ1/2。
・肉は味わった栃木の焼きそばを再現すべく豚ひき肉。少しアレンジしてこれに生姜とメンツユ、酒、みりんで薄めの下味をつけました。具と肉を炒めます。肉の煮汁を加えてコクを出します。
・袋めんはクリスピーな焼き具合が好きなので、予め、電子レンジで1分程度暖めたあとに、フライパンで焦げ目がつくように低温でじっくり焼きます。
・味付けは、粉末ソースではなく、和風で。粉末だしの素の出番です。
まあ栃木風ではないですが、ジャガイモが入っているから許してもらいましょう。紅ショウガが冷蔵庫になかったのは残念ですが、試食係である家内の合格印も貰えました。
ジャガイモの入った焼きそば。またしても本場に食べに行きたくなるものです。しかしいい加減これくらい沿線に通っているのですから、そろそろJRも「気づいて」、自宅の最寄り駅まで両毛線の支線が延長され、乗り換えなしで簡単に沿線訪問できるようになるのではないか、と思っています。
麺好き・鉄っちゃんですから、そんな妄想も仕方のない所でしょうか。