日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

バックカントリースキーの山、信州・佐渡山

2020年バックカントリースキーの山(佐渡山1828m、長野県長野市戸隠)


2月、降雪直後の戸隠の佐渡山を山仲間と狙った。45分の林道歩きから南西の尾根に取り付き、薮に苦戦の後尾根に乗った。高度を上げるにつれブナの林となり急な尾根を直登する。幸いにシールが良く効き板も後退することなくスキーでひたすら登る。辛い登りにガイドブックの所要時間をあっという間に越えてしまった。稜線に上がり、目指す山頂はまだ遠い。長い4時間の登りで到着した山頂からは高妻山火打山妙高山と、信州の名山がずらりと並んでいた。いずれもその山頂を踏んだ、懐かしい山でもある。


下山は薮スキー。尾根上部はブナ林でまだ滑りになったが高度を下げるにつれ笹薮が煩くなり滑降とは程遠い。ボーゲン、横滑り、キックターン。しかし密度の濃い樹林帯に疲労も手伝い転倒が相次ぎ、スキーを脱いでツボ足に変更。持参したワカンに履き替えなんとか薮の尾根を下り切った。


全ルートをスキーで通すことは出来なかった。山も薮が濃く滑りを楽しめるルートではなかった。が、山仲間と過ごした静かな山頂、そして贅沢な眺め。それだけで満足な、2月の雪の信州の山だった。


写真1:稜線に登り付き佐渡山山頂への最後の登りとなった。東面に発達した雪庇を踏み抜かぬよう樹林帯を登る。ここまで4時間。長く辛い登りだった。
写真2:高度を上げるとから林相はカラマツからブナに変わった。形が明瞭になった尾根をひたすら登る。幸いにシールが良く雪を噛みストレスのない登りが続いた。
写真3:去る年の6月、残雪の急斜面に喘いだ高妻山を、懐かしく見上げた。雪をまといすっくと立ち上がるその姿は近寄りがたい美しさだった。
(写真提供:JK1NRL氏(1,2))

写真4:今回のトレース。GPSデータをカシミール3Dにて展開

f:id:Gonta7LKF3:20210810233359j:plain f:id:Gonta7LKF3:20210810233420j:plain

f:id:Gonta7LKF3:20210810233434j:plain f:id:Gonta7LKF3:20210810233446j:plain