日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

食は力なり

「今日も明るく元気にやって行きましょう!」そんなポジティブなメッセージを書かれるブロガーさんがいらっしゃる。僕はいつも楽しみに読んでいる。彼女のブログにはいつもページの最後に一家の食卓の皿が写真でアップされている。手の込んだ料理は如何にも栄養に富みバランスが良い。その背景には台所に立つ方の愛情があるのだろう、だからこそ見ていて嬉しくなるし、なによりも腹が減ってくる。

かつては四人と一匹いた家族も、もう今では二人きりだ。質素になったのは食卓だった。娘たちが結婚し家を巣立つ前、それは自分が未だ社会人だった頃。当時は毎晩家内が夕食を作っていた。さて今宵は何が出てくるかな、と思いながら揺られる満員電車は楽しくもあった。一方週末の昼と夜は結婚当初より自分が当番だった。これは料理に興味があったためだった。なにせ結婚して最初に通ったのが「男の料理教室」という市民センターの講座だった。もっとも自分が作るのは炒め物・麺類ばかりだった。希望退職に応じて社会人を数年早く辞めた。再就職したてですぐにガンになりフルタイムでの社会復帰は諦めた。体がそれを許さなかった。いつしか毎日の昼と夜の食事当番になった。

さすがにネタが尽きてメニューを考えるのも作るのも飽きてくる。最近は見かねた家内が再び作ることも多い。ありがたいのだった。

しっとりとした雨の日は少しの陰鬱が漂う。昼前に買い物には行きたくなかった。冷蔵庫と棚を探してあるものを並べた。一応は蛋白質と野菜、炭水化物のバランスを考える。それはガン病棟にて栄養士さんから教わった大切な食の要素だった。野菜と炭水化物は浮かんだ。さてタンパク質は?

鯖の生姜煮という缶詰が在った。パスタとありあわせの野菜でさっさと作ろうと考えた。サバの生姜煮か。甘そうだがどうだろう。ご飯には似合うが・・。いつものように低温オリーブオイルでニンニクと赤唐辛子の風味を出した。それを焦げる前に取り出してから風味のついたフライパンで玉ねぎ・ピーマン・ブロッコリを炒めた。缶詰を開け鯖を入れ酒を回し入れた。パスタの茹で汁を加え全体を乳化させるのがミソだとは知っている。塩は味の微調整だった。

アンチョビやオイルサーディンのパスタがそうであるように、パスタに良く似合った。甘くてしょっぱい、美味しいパスタとなった。家内から合格点を貰った。

さて自分も素敵なブロガーさんのように書かせてもらいたい。・・・「食は力の源です。今日も元気にいきましょう・・。」ありがとうございます。

危惧したサバの生姜煮。なかなか相性が良かった。ありがたいお話だった。



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