日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

本籍と戸籍

他界した父の戸籍を取り寄せる必要があった。生まれてから逝去するまでの全てという事だった。区役所に行けばすぐ済むだろうと思っていた。父の住んでいた区の役所では本籍地は何処かをまず聞かれた。わからないと取れないという。父の本籍地など知るわけがない。すると、住民票を取るようにと言われた。そして、同じ町に本籍があると知った。その番地は父の家だった。

その場で端末で情報を見てくれれば良いのにそうも行かないのは個人情報の保護だろう。手数料を払って住民票を手にした。何のことはない、父も母も本籍地は彼らの家にしていた。そうかな?、と思っていた通りで、手数料は無駄な出資となった。

必要な書類は生まれてから物故するまでの戸籍の全てだった。本籍地が分かれば済むという簡単なものではなかった。香川で祖父祖母の子として生まれ、母と結婚し、姉と僕を生んだ。姉と僕はそれぞれの結婚を機会に除籍されていた。そんな家族の歴史が難しい旧漢字で書かれていた。自分の知らないところで、家族史を正確に記している書類の存在に驚いた。

住んでいる町の間で役場では香川県の時代の戸籍は取り寄せられなかった。香川の役所から取り寄せる必要があった。定額小為替と申請書、切手付返信封筒を同封し投函した。

自分たちが年を取り世を去ることを考えると二人の娘たちのためにも何事もシンプルにすべきだと思った。父は転居のたびに本籍地も居住地に変えていた。仕方がないが戸籍も香川時代と現在の物が残っている。あまりにアナログな手続きに疲れた。

自分達の本籍地は目下のところ親の家にしているが、父は物故し母は施設に入った。どうあるべきか。どうすれば子供たちが楽になるのか?

断捨離やエンディングノートを気にする年齢になった。身の回りばかりではなくこんなこともシンプルにしておく必要がありそうだった。過去は消せないがこれからはやりようがある。余り先のことも考えたくないが、いつの日か全てが電子化で手を煩わさないような仕組みになれば良いな、と考えた。老化も全く楽ではない。

戸籍を辿るのも容易ではないと知った



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