●脳腫瘍・悪性リンパ腫治療記（4）「発病まで（2）」

帰宅後も数日頭部の違和感感じた。自宅近所のクリニックを受診することとした。ドクターは私の舌の動きをチェックしたうえで、外気温低下の影響で後頭部の血流が悪化しているという判断を下し、「筋緊張性頭痛」として血流改善の薬と頭痛薬の処方があった。前者の薬はなんらかの眩暈などを引き起こす可能性もあるという話だった。

「CTとらなくてもいいのか？　だがそれには大病院に紹介してもらう必要もあるな。もうすこし様子見かな・・」そんな疑問が少し残った。

数日間処方された薬を服用したが、頭の症状は特に改善もない。悪くもなっていない。

なんだか心のモヤが晴れないが、2020年12月28日29日にもともと予定していた日光への家族旅行は滞りなく実施する事とした。その4か月後に社会人になり親元を離れることが決まっていた次女との家族旅行である。就職して県外に出るとそうそう会えなくなる。だから実施したかった。ただ眩暈は勘弁なので、血流改善の薬はとりやめた。　日光観光は楽しく、無事に終了した。私はとにかく時々感じる頭痛を気にしながら、安全運転に気を付けるばかりだった。

2021年正月三ケ日。長女夫妻が遊びにくる。彼らを相手に、非常に愉快に酒を飲む。新婚の彼ら、何やら嬉しそうだ。自分も幸せそうな彼らを見て嬉しい。親の家にも顔を出し、近所の神社で初もうで。いずれも良い年の始まりを想起させる風景だった。