日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

コロナ罹患から行動制限解除へ(横浜市)

夫婦して罹患したコロナ。罹患から10日経過して本日で家内とも行動制限が解除された。この期間を振り返ってみたい。尚、横浜市での罹患から医療までのアクセスはこちらに記した。(https://shirane3193.hatenablog.com/entry/2022/08/09/204115) 意外に容易に医療にアクセス出来たのだった。

●病状

- 発熱:家内も自分も3日も経つと熱はなくなった。自分は2晩だったかもしれない。家内は39度、自分は38.5度が上限だろうか。それぞれが処方されたロキソプロフェンとカロナールを飲んで対応した。

- 他の症状:
・咳き込み、痰。いずれの薬も処方されたが、咳は行動制限の開けた今も変わらずに続いている。
・味覚嗅覚障害。 一切感じることはなかった。
・倦怠感。ずっと付きまとわれた。熱もないのにゴロゴロするばかり。立ち上がるとふらつく。これが、寝ているからそうなのか、ふらつきがあるから横になりたいのか、鶏と卵、どちらが先かもわからない。ましてや自分は脳の手術後は万事につけふらつきやすくなり、倦怠感は日常的となった。単にそれを引きずっているのか。それもわからない。家内にはコロナ治療を経てそんな影響はないというから、もしかしたらそうなのかもしれない。
・行動意欲。 倦怠感と表裏一体。これも一日やることがないからか、刺激がないためか、あまり湧いてこない。自分にしては珍しいことだ。

●後遺症

現時点では咳と、倦怠感・ふらつきが残った。後者はコロナ以前からだからずっと長く付き合うのかもしれない。しかし、なにかに熱中しているとそれも忘れてしまうことも知っている。だからあまり悲観せずに付き合うだけだろう。

長期間での後遺症は、これ以降を待ちたい。

●行政の対応

・病状フォローアップ:コロナの処方箋を発行してくれた病院に保健所へのコロナ登録をしていただけたこともあり、自分はコロナ患者とリストされたのだろう。神奈川県の療養サポートセンターから毎日電話がかかってきた。AIによる自動電話で3点の質問がされる。

- パルスオキシメータによる酸素飽和度はいくらか
- 息はくるしくないか
- 体温は37.5℃以上か

酸素飽和度は数値での返答。後ははい、いいえ。そしてこうアナウンスされる。「この会話はライン株式会社の自動応答サービス改善のためモニターされます。」

この電話は何度もかかりかなりしつこい。誰かが自分の答えをフォローして、その変化を見てくれているのか、自分にはわからない。でも多分そうなのだろう。

・医療費:無料。病院も薬局からも医療費、薬代の請求は来なかった。請求し忘れかと薬局に電話した。「新型コロナウイルスの治療は公費対応ですから不要です。」ということ。政府がコロナをパンデミックに近いものとして認識、対応している、そんなことなのだろう。

* *

発病から医療アクセス迄、一日で済んだ。これはもしかしたら運がよかったのかもしれない。友人のご子息もコロナに罹患、とうとう医療アクセス迄行かなかったという。時期も少しは違う。このあたりは日進月歩なのかもしれない。

処方薬は通常の風邪の諸症状と同じ。解熱剤と咳止め。重篤でなければ特に変わった治療ではなかった。もちろんインフルエンザでのタミフルのような特効薬が出てきてほしいものだ。

咳は10日経っても取れない。このまま社会復帰しても良いのだろうか、という危惧はある。一方で、10日間の行動制限はきびしい。リモートワークが許される人はまだ良いのだろう。食料は多めの買い出しと料理に知恵を出すことでしのぐ。食材の宅配や、ネットでのケータリング食、選択肢は増えた。

倦怠感は、これまで以上に増したようだ。立っていることもままならなくなり、すぐに横になってしまうようになった。読書、音楽を聴く、書き物をする。しかし外界の刺激が無いという事はかくもつまらない事なのか、と実感した。前頭葉への刺激が無ければ、確実に脳は停止し、劣化すると感じた。なにせ頭は回らず、キーボードの上で指も止まる。次回に向けて何か準備?と言われてもそう簡単ではない。編み物や刺繍の好きな家内も、罹患中はやる気を失っていた。

同じくコロナに罹患した方の話で、自主療養期間はご自身が入っている医療保険の支払い対象になると伺った。早速家内が調べた。どうやらそうらしい。これはこれからの対応だろう。お役所レベルのペーパーワークは年々苦手になっているが、これはやらなくてはいけまい。

コロナが世に出て3年目を迎えようとしている。当初は未曽有の伝染病。21世紀のペストやスペイン風邪のような扱いで、逝去されてもご遺体に接する間もなく焼かれてしまう。今もそんな状態なのだろうか。最近はそんな報道は耳にしない。いや、実態を知らないだけだろう。しかし、社会全体が3年目のターンに入り、コロナに対して「こなれて」来たのは事実だろう。医療体制も徐々に実態に追いつきつつあるようだ。IT類のサポートもまだ不十分かもしれないが進んできているのではないか。罹患した患者としては、とてもありがたい話だ。

体の中で免疫が出来たとはいえ、また罹患することはあるだろう。結局罹患前後で何も変わらない。これまで通りマスク、手洗い、うがい。人込みは避ける・・・。そんな事なのだろう。良く言われる集団免疫。これは一体いつ頃に出来上がるのだろう。映像で見る限り、諸外国では日本よりもずっと緩い対策で社会が成立しているようにも思える。

願わくば「4年前の社会に早く戻ってほしい」。4年間時計が戻るならば、自分の病も発病前で何か手が打てたのか。欧州のかの地で行われている戦争もまだ発生しておらず戦火の芽は摘めたのか。食糧危機も気候変動も、歯止めがきいたのだろうか。そんなSFめいた事を考えるのも、強いて言えばコロナ療養中の、「多大なる暇」の成果かもしれない。そうそう、現実的に、次回の罹患だけは避けなくてはいけない。

AI電話以外にもSMSで行政から連絡が何度も来た。彼らも頑張っているのだった。