日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

国際宇宙ステーション「きぼう」を見て

国際宇宙ステーション「きぼう」を見て

横浜港の開港記念日の花火の音が港のある西から届く。いやな喧噪だ。しかしそれは20:00ちょうどに終わった。

ISS国際宇宙ステーション「きぼう」が今晩は関東でもみられるよ、と教えてくれたのは学生時代の友人だった。

奥さんと少し涼しいベランダにでた。良い時間だ。20;04、予報通り突然相手は22時の方角(北北西)から明るい球となって闇から出てきた。 非常にゆっくりと移動しながら4時の方角(東南東)に向け移動していった。最後は自分の家の屋根が邪魔になり見届けることがきなかった。 

山で夜中。テントから首を出して飽きることなく眺める夜空。するとすぐに捕まえることができる流れ星や人工衛星の軌跡を想像していた。流れ星は速い。スーッといく。人工衛星はそれより大きく、等速で流れていく。昨日のはそれよりもずっと遅く感じた。滞空高度が違うのかな。 あそこに人が乗っている。今なら日本人クルーも載っている。気が遠くなりそうな話だ。そうか、10分前には彼らは中東上空に居たのか。パレスチナイスラエルの内戦をはるか上空から見ているのだ。いがみ合う内線すら俯瞰すればただの平和な風景にしか見えないのか。そしてカスピ海あたりから一気にロシアまで上がってゆっくり南下してくる、そんな軌跡なんだろうか。

西に向いた我が家のベランダで、奥さんとまんじりと夜空を見る、真っ黒な夜空を奥さんと二人。そんなことの素敵さを感じる。言葉もあまりないけれどぼーっと空を見る。ISSが出現し、通過し、視界から消える。改めて家内の顔を見ると、見飽きた彼女の顔が20代の頃のように素敵に感じられたのはなぜだろう。素晴らしい一瞬を共有できた。そのことなのではないか。結婚して30年。小さな山谷、病気‥色々あったが確実にすぐる年月が、そして今が妙に愛おしく思われた。西から吹いてくる冷涼な風が少し熱くなった心には、気持ちよかった。

これに影響を受けた今日の一曲は、朝に聞く曲ではないですね。しかし、昨晩の奥さんの顔を思い出しながら文章を書いていたら、ふとこれが浮かびました。自分たち夫婦にこんなにいろんなことはなかったと思うのですが、これを聞くたびに坂道のある港町にいる素敵な夫婦をいつも思ってしまう、とても好きな曲です。https://www.youtube.com/watch?v=-N4ZaKv8oqI

作詞 荒井由実、作曲 村井邦彦、アレンジ 松任谷正孝。 音の中身はこのメンツからの想像を裏切りません。とても澄み切った山本潤子のボーカルと山本・大川の男性コーラスが良いですね。この素敵な二人の住む港町はどこなのか、と想像するだけで楽しんで時間が過ぎます。腕を組んで、散歩か・・。函館、横浜、神戸、長崎・・・そんなところしか浮かびません。いずれにしても、今も歌の中の彼らには素敵な夫婦でいてほしいな・・。

写真; ベランダからISSきぼう。東へ移動中。手振れお許し下さい。

(2021年6月3日・記)

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北北西から現れたISS「きぼう」。ゆっくりとそれは東南東の天空に、去った。