日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

退院後の足慣らし 横須賀・大楠山

退院後の足慣らし 横須賀・大楠山

まだ外来でこなさなくてはいけない治療コースが残っている。本来であればそれらは入院して行うのが主流だというが、体力的に通院・外来対応でも可能というドクターの判断の下、退院したのが2週間前だった。次の治療ステップである放射線治療クール開始迄が2週間以上ある。このブランクを使って自分の体の調子を知りたく山へ行ってみた。山とは言えないかもしれないが、治療中の自分にとって三浦の丘陵はアルプスでもあった。

同行をお願いした友人は私の状況を鑑み、バスで上まで上がるルートを考えてくれた。逗子駅から湘南国際村までバスで。そこからであれば大楠山は高低差も少ない。

バスを降りて自然の日差しのもとを歩き始める。左手の東京湾からの風も心地よい。こんなことに、ずっと病室で自分は憧れていた。わずかの急登も辛いがゆっくりいくしかない。大楠山の山頂に立ったのは25年ぶりくらいか?あるいはもっと前か?三浦らしい明るい常緑林の中を登っていくと、時折ツツジがポッと更に明かりを照らしてくれる。季節の経過を感じる。

大楠山からは北へ抜ける登山道を選んだ。初めて歩く道で、直に沢沿いになった。渓流の音を聞きながら下っていくと車止めがあり、そこの無人野菜販売所のアヤメが美しく、思わず一束手にした。木古庭の集落に出て、逗子行きのバスを待った。

加療中ではあるが、なんだか歩けたぞ。しかし頭はフラフラだ。まだ先は長い。でもこうして、「懐かしい風景と空気」に触れることが出来た。それが嬉しかった。

(山行日2021年5月2日)

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歩き始めてツツジの花が出迎えてくれた。五月なのだ。 東京湾はゆったりと。菖蒲のの花が緑の谷に浮かんでいた。新聞紙に包んで家に持ち帰ります。