日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

物好きが興ずると

これ何だかわかる?と友人は嬉しそうに黒いポリカのパーツを見せるのだ。ああ、そう来たか!と思う。

乗り心地の良い車ではない。小回りも苦手だ。車に快適さを求めるのなら選ぶまい。しかし三代にわたり三台乗り続けている。遊び心が刺激されいつでも青年に戻れる気がする。自分でも不思議だが好きだから仕方がない。175/70/R16・・。小さなボディにはいささか不釣り合いな大きいタイヤ。一体その実力を発揮するような場所に年に何度行くのか?確かに街乗りではオーバースペックかもしれない。しかし今の型になって燃費は大幅に改善された。以前の型はオートマでリッター辺り街乗り9キロ台だった。先日は少し遠乗りもあったにせよ満タン法でリッター13キロだったので全くありがたい。高速道だけで走りきったらリッター15キロは超える。オートクルーズも前方危険検知装備もある。夢のようだ。もっとも今はEVの時代でもあり、つどつど化石燃料を補給しながら、いつか規制で走れなくなるまいか、と実は危惧している。

納入から一年、あまり走っていない。ガンガン使う道具なのにあまり使っていないのはもう一台の生活四駆の軽自動車が小回りと燃費において使い勝手がいいからだが、なによりも本命は長く大切に乗りたい、それだけだった。それほどに自分には魅力がある車だった。

さて友人と自分の家族にご登場願おう。友人は自分と同じく二代目の車を長く乗っていらしたがいまは生活四駆の軽自動車に変更された。しかしこの車への想いが尽きずに発注された。家族とは娘夫婦だが子供のころからこの車に乗っていたのでどうやら彼女の価値観の中ではこれがカッコいいと思えるようだった。やはり発注していた。自分は十一カ月で納車されたが何故か今は十五カ月ほどかかるようだった。

友人は待ちきれないのだろう。見せて頂いたポリカのパーツはフロントグリルだった。ここにはメーカのロゴが入るのだが、友人の物はそれはなく渋くシンプルなグリルだった。メーカーの純正品ではなくカスタムショップのものだった。そう、この車にはカスタムショップが多くある。車の正式名ではないのになぜだろうこの車はスージーと呼ばれている。彼も自分もそして娘も皆揃ってスージーファン。友と自分は何台に及び何代も乗りついでいるのだからマニアの域ともいえるかもしれない。

見せびらかした挙句に友は嬉しそうに小躍りするのだった。そりゃ、そうだろう。納車されると早速写真が来るに違いない。

自分の健康年齢を目いっぱい楽しめるようと買った車だった。軽自動車の中では高価格帯でもある。乗り心地は悪い。しかし自作のベッドにシュラフとバーナーでも積んで家内と犬とでこの車で気ままに日本一周したいという夢がある。窮屈を楽しむわけだ。荷物の空間をどう確保するのか、天井裏にネットを張るのも良いだろう。そんな用途のために外せる鋲穴もある。ルーフキャリアは好きではないが、ありだろう。そんなつまらない空想が始まると時間があっという間に経過する。

そこまでやるか!と友人を見て思ったが、自分も似たようなものだった。スージ好きが興ずるとこうなってしまう。それで脳が刺激され健康が維持できるのならありがたい。

フロントグリルは簡単に交換できるとのことだった。自分も欲しくなるではないか。着せ替え人形はリカちゃんだがスージも似合うだろう。

我が家のスージーはジャングルグリーン。もう泥まみれだ。友も自分もプラモデラーウェザリングを施すのがこの車が喜ぶ姿だろう。綿棒、歯ブラシ。まぁそんなものでさっさと汚してみた。

友人が注文したスージは白。ウェザリング技術は年季の入った友人が上手。自然な仕上がりだった。

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