日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

よろしく頼むよ

我が家の玄関に一年間いたうさぎは来月で引退だ。来年は辰年だ。

仕事でアメリカ人と付き合いがあった。中国系の人だった。ディナーのときだろうか、干支の話になった。自分はイヤー・オブ・ラビットの生まれだと言うとそれは通じた。彼はイヤー・オブ・ドラゴンだよ、と言うのだった。干支は中国から渡ってきたのだな、とその時知った。干支のカウントが同じなら彼は自分より十一歳年上のはずだった。十二年で一回り。ストレートに年齢を言わずとも干支を聞けば想像がつく。日本人に向いたものだと思う。

昨年末に地元の地区センターで妻は干支人形を作る会に参加した。材料はセットされており布を裁ち、縫えば完成するという。白く丸く優しいうさぎだった。一年間彼はおとなしく玄関に座っていてくれた。

しかしうさぎが跳ねるように多くのことがあった年だった。父の死。母の施設入り。虹の橋をわたった愛犬。悪いことを挙げればきりがない。良いことと言えば、なんだろう。日々なんとか過ごせた事くらいか。

来年は辰年になる。辰は龍のことで想像上の生き物だ。それ以上を知らないので広辞苑のお世話になる。想像上の生き物に加え、インド神話に出てくる蛇を神格化したもの、大海や地底に住み雲雨を自在に支配する力を持つとある。ネットによると権力や隆盛の象徴、ともある。そもそも辰は活力旺盛の意味があるという。なんともありがたい歳になるだろう。

再び妻は干支人形作りに参加した。講習時間内に完成しなかった、とひどく落ち込んでいたが丸いだけのウサギとは違い龍は形も複雑だった。参加者全員が未完成だったという。ツノなど大変だっただろうと思う。帰宅して顔を作り完成したらしい。なんともユーモラスな龍だった。彼が「風雲昇り龍」になるのだろうか。今月末でうさぎとバトンタッチ。来年一年、よろしく頼みむよ。

まだ来年にもなっていないのに先の事を考えた。再来年は妻の干支だ。どんなヘビが出来るのか楽しみでならない。そしてその後、十二まで残るは九体か。九年後には一揃いを作り終えてもらい、狭い玄関に並べたい。

うさぎにはお世話になった。跳ねるように多くの出来事あった年だった。来年は風雲登り龍といきたい。よろしく頼むよ。

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