日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

チア・アップ

数枚のTシャツがある。元はバンド活動でのライブステージ衣装として買ったのだが、普段着になっている。しかも最近になって一枚追加購入してしまった。ファッションに関心のない自分が自ら服を買うとは異例だ。

ロックT、今の世代でその単語がどのくらい通じるのか分からないが、ロックバンドのロゴやバンド名を大きくあしらったTシャツだ。ありていに言ってオジサンが着るのもどうかと思うが、最近登場機会が多い。仕事着に使うのだ。勤務先は地元の方のための福祉施設でスーツは不要。その中でも自分の仕事は戸外の仕事もあるので動きやすくて汚れても良い服となる。一気に気温が上がった最近は上着を脱いでTシャツ一枚で仕事をさせていただいている。施設のご利用者さんに悪印象にならなければ良い、そんな風に思っている。どうせTシャツを着るなら、好きな音楽が自分を包み込んでくれた方が嬉しい。そこでロックTの登場となる。

調子に乗って買った一枚。見る人が見ればわかる、あまりにも有名な英国のロックバンドだ。どちらのバンドも1960年代の結成で未だに現役だ。残念なことにバンドを引っ張るリズムセクションのオリジナルメンバーは多くが他界してしまったが、フロントマンは健在でいずれも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれる。これが60年以上続いているのだから全く凄い話だ。

ストーンズザ・ローリング・ストーンズ)とフー(ザ・フー)。これにハンブル・パイとレッド・ツェッペリンが加わるともう40年以上自分が聴き続けてきた四つのバンドどなる。共通点はイギリスのバンド、1960年代から活動。影響度は各バンドによって異なるがソウル・R&B・ブルースと言ったブラックミュージックの影響を自分たちなりに消化したロックサウンドだ。1960年代のロンドンを席巻していた音楽が彼らのベースになっている。後者の二バンドはとうに解散してしまい残念ながらその演奏に触れたことが無い。

前者二バンドのライブは何度も見た。ストーンズリードボーカルミック・ジャガーも、フーのロジャー・ダルトリーも、かたやリズムを体で表現するし、かたやマイクをビュンビュン回している。キース・リチャーズのギターも、ピート・タウンゼントのギターも、荒々しくリズムを刻む。彼らにはお礼を言わなくてはいけない。彼らの音楽があったので、自分は元気づけられこれまでの長き時間を、様々な局面を通り過ぎる事が出来たのだ。彼らのビートは自分にいつも原始的なエネルギーをくれる。

当時のロックの多くは反体制の、社会に対しての怒りの音楽だったかもしれないが、今聴いても全く色あせないのは何故だろう。自分のこの年齢で何の怒りもあるわけではない。あるのはこれからの自らの衰えに対する漠然とした不安だけだ。そんな不安はやはり消し去りたい。敬愛するロックバンドのTシャツは自分をチア・アップしてくれる。

さて新調したベロマークのTシャツは、次回の仕事から来てみよう。「今日は仕事、乗っているね。気合入っているね」と同僚に言われるかもしれない。そりゃそうだ。もう数枚、買うとしよう。歳とって今以上に腹回りが豊かになっても着られるようにXLを買っておくのだからなんとも用意が良い。

余りに有名なストーンズのベロマーク。一方のザ・フーはラウンデルのロゴで行きたいところだがこれもイカしている。見ているだけでビートで体が動くのだから大したものだ。

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