日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

ゴマの威力 手ごねハンバーグ

テレビ番組で放送していた。手ごねハンバーグを美味しく作るコツを紹介していたのだ。ハンバーグについてはこちらもそれなりにトライして、自分の中のベストレシピは持っているつもりだ。あくまで「リタイアお父さんの趣味料理」の域は出ないが。

合い挽きに玉ねぎのみじんを加える。ここまでは自分と一緒。しかし番組ではここに、なんとスリゴマを入れるという。曰く、ゴマが肉汁のうまみを吸収してくれる、と言う事だった。分量は目安だが、いつもの様に作ったうえで、白のすりごまを大匙2杯程度入れた。更に番組ではその状態に中濃ソースを少々投入してからこねるようになっていたが、自分は、焼く過程で出てくる肉汁に、赤ワイン、ケチャップ、中濃ソースをあわせると言う「お手軽グレイビーソース」が気に入っているので、ハンバーグに中濃ソースを入れるのはやめておいた。

合い挽きと玉ねぎみじん切り、そして胡麻をいれてコネコネコネコネ。パンパンと両手の間を行き来させてから片栗粉を薄く敷いたバッドに載せて両面に粉を付けた。最初のみ両面に焦げ目をつけるべく強火で、そしてすぐに最弱火にして、赤ワイン一振り。付け合わせの野菜も投入し、蓋をした。

20分くらいかかっただろうか、蓋を開けると、一緒に入れた野菜類も肉汁を吸ってくたくたになり、いい具合だ。ハンバーグには今回はシソの葉を載せてみた。

皿に盛って、お手軽グレイビーソースをかけて出来上がりだ。

さて、ゴマの威力は・・・。いつもの「舌の肥えていない」細君の判定では、確かにゴマの風味がとても良い、ただ旨味を吸っているかは分からない。そんなコメントだった。まぁ及第点とさせてもらおう。至らぬところは付け合わせの野菜と、サラダで補って及第点を得るという、せこい戦法だ。

付け合わせの野菜は、玉ねぎ、ピーマン、茄子、えのき、椎茸、ダイコン。大きめに切って、肉を焼くフライパンに同時投入。味付けもせずに食べる事になるが、野菜の味がストレートに感じられてとても美味しい。実はこの食べ方は、友人ご夫妻に教わったものだ。友人の奥様は料理好きで、ある夏の日に遊びに伺ったら、フライパンで焼いただけの野菜を皿に盛り、豆乳で麺つゆをわっただけのシンプルなつけ汁で頂く素麺をご馳走になったのだった。豆乳麺つゆも美味しく、なによりも野菜をグリルしてその素材の味を楽しむという食べ方は初めてで、それがとても新鮮だった。以来友人の奥様には無断で、自分も以来その料理法を使わせていただいている。今日も、秋の野菜の味と香りを心行くまで食べられた。友人に感謝。合い挽き肉に感謝。大地の恵みに感謝。

国産の安いカマンベールチーズで、日本人の好みにあわせた柔らかく目の詰まったバゲットで、そして500円しない安いチリワインの赤で、自分たちは満足。普段は飲まない細君も、こういう時は飲むようで、いつしかフルボトルが半分に…。このままでは更に行きそうなので、ワインは蓋をして収納した。

二人とも年齢の割にはたくさん飲んで、食べてしまった。その意味で年始にお大師様で無病息災の護摩をたいてもらった、その威力はやはりあったのだろう。自分は不要と言ったが細君が無理やりにと行ったのだった。その護摩に効力があったのか、今日のゴマは美味しく、ハンバーグに花を添えてくれた。来年も護摩を焚いてもらおう。

いささか酔った。それも悪くない。秋の夜はこれからだ。今日はワインはこれで止めて、好きなハイドンの合唱曲でも聴きながらイスに深く腰掛けよう。このオラトリオの第二部の合唱は壮麗でいつも自分に幸せを与えてくれる。今日も感情の山谷は大きかったが、まぁ全く良い日だった。


手ごねハンバーグ(二人前)

合い挽き250グラム
玉ねぎ1/8程度 微塵切りにて
白ゴマ大匙二程度

お手軽グレイビーソース

ハンバーグを焼いた肉汁
赤ワイン少々
ケチャプと中濃ソース ほぼ同量 上記混ぜてフライパンで少し泡立てる

手軽で美味しい手ごねハンバーグはゴマを入れると風味も味も良くなった。付け合わせ野菜、チーズにバゲット、納豆サラダ。赤ワインも進む。

 

追記: 
・友人夫妻から教わった素材の味を生かした豆乳そうめんの記事 https://shirane3193.hatenablog.com/entry/2021/07/31/081653
・好きなハイドンの合唱曲 オラトリオ「天地創造」より第2部合唱 (ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリンフィルhttps://www.youtube.com/watch?v=T7OTiuHa3r8