日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

丸い円は、難しい。

紙を前に筆をとる。・・まあるい円を一筆で、と想像してみますが・・

ぐるりと筆で一回り、円を描くのは難しい。

心が丸くない、というよりゆがんでいるのだろうか・・・。

「円を描くには精神統一をするのですよ」、と言われます。しかしどうすれば高僧の様にうまく書けるのか、そんな目先にばかり考えが及ぶのです。

トゲもなく転がることが出来る。労せず何処までも転がりそうです。そして戦わずして万物と仲良く融合できそうです。尖っていると常に軋轢がある。そして尖ることに疲れる。しかし押せばつぶれる。実態は何なのだろう。円は難しい概念のようです。

とどのつまり、円は柔軟。自然体なのだろか、とも思うのです。

何度書いてもいびつな円しか描けない自分も、全てを受け入れ自然の摂理に逆らわなければ、いつかはもっと丸い円が書けるようになるのかもしれません。いままで尖っていることもありました。しかし社会を離れた今は、もう家庭にも、日々の世界にも、生理にも、為すがままに従えば、そんな日が来るかもしれません。

そんな事を考えさせられた、本日の「筆文字」市民教室でした。錫杖を持ったお地蔵さんは「今頃気づいたのかい?」と笑顔で笑いかけてくれます。

頭の中の、話です。

いつの日か丸い円に手が届くのか。お地蔵様はいつも笑ってみてくれます。