日々これ好日

山や自然、音楽が好き。そんな私は色々な事が起きる日々の中で、好き日を過ごす事を考えています。

黒山から棒ノ折山へ 県境尾根を歩く

東京都青梅市と埼玉県飯能市の県境の尾根を歩きました。

ここには棒ノ折山(968m)という、奥多摩・奥武蔵では人気のハイキングの山があります。なぜかこの山を踏んでいなかったので、いつもの山仲間と行ってきました。

ここには通常は北面、つまり埼玉側からのルートが一般的です。しかし自分は鉄道の便も良いので青梅市側からアプローチ。

一日数本の始バスを捉えて県境近くの上成木まで上がります。

バス終点から県境尾根に向かい谷を登ると、すぐに小沢峠に出てここからは心地よい尾根道です。と言ってもしばらくは杉の植林帯。

最初の地形図記載ピークである黒山(842m)山頂近くになると雑木林となり木漏れ日の山歩きとなり気分も晴れます。この木漏れ日の中尾根を辿るというのが晩秋から冬の低山の楽しみです。紅葉もいい感じです。

黒山・棒ノ折山頂ともにはアマチュア無線の電波の飛びが期待できたので、ゆっくり運用します。どちらの山でもCQを出すと数局に重なって呼ばれるという、パイルアップもあり満足しました。棒ノ折山は流石に人気の山。多くの人が広い山頂に休んでいます。霜柱を踏んで山頂に。ここではツェルトを張って長居しました。天気は良いですが気圧の谷が通過するのでしょう。雹が降りました。陽射しが無くなると北風がひどく感じられ、ツェルトに潜り込みます。今回はバーナーを持参したのでカップ麺ですが暖かい食べ物を食べることが出来ました。

山頂からは真東に筑波山が見えます。普段東北本線の車窓から見る形とは異なっていましたが、男山女山は視認できました。関東平野の広さをここまで感じることのできる山頂は久しぶりです。

下山は飯能市側へ。ルートは尾根ルートと沢ルートがあります。手術後の平衡感覚の低下から沢ルートはどうか、と思っていましたが、行けそうに思えたのでこちらを選びました。白谷沢ルートです。

沢は最初は大人しかったですが途中にはゴルジュ状の喉が数カ所出現し、緊張します。落差5,6メートルの滝の横、さてどう下りるか。残置ザイルも要所にありますが、慎重に足場を探します。それが連続します。白谷沢ルートは一般ルートとガイドに出ていますが、登りに取るか、下りにとるか、季節と時間帯はどうか、判断についてはパーティの力量が問われるでしょう。

時に沢を高巻き、渡渉もあります。林道に出てホッとします。

ダム湖の下の日帰り温泉(さわらびの湯)に入り、バスの時間までじっくり温まってから帰宅です。晩秋の尾根歩きを堪能し、最後は緊張感のある谷を下りた、なかなか充実の山行でした。またアマチュア無線運用も堪能し、心地よい温泉で疲れをとり、満足でお釣りが出そうです。

飯能からは横浜へは池袋経由になります。池袋の巨大な駅では人込みと複雑な駅地下に眩暈を覚えるほどの歩行にストレスを感じました。やはり都会が苦手になっていることを実感したのです。

(山行日 2021年11月27日)

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写真:
・イロハカエデが美しく燃えていた
・青空に紅葉が映える。枯葉を踏んで歩く雑木林の稜線は冬の低山歩きの醍醐味だ。
・雑木越しに目指す山頂が見えてきた
・山頂から遠く筑波山も見えた
・沢路の下山。ゴルジュ帯があり慎重に下った