ほぼほぼ終わり。
ずっと取り組んでいた80年代フレンチロードの改修に終わりが見えてきました。ほぼほぼ終わりです。着手前は簡単に思えましたが、80年代のフランス車に今の日本パーツを組み込むことの困難さを充分に感じさせてくれました。規格も工作精度も違うのです。上手くは事が進みません。
この自転車はフランスで買ってすぐに現地の自転車屋でクランク・チェンリング・フリーを交換してもらった以外は、パンク対応やタイヤ交換程度でや自分でやっていましたが他の部分に手を加えるという事はやっていなかったのです。ですから苦しさ初体験でした。
ブレーキ強化とフロントの変速性能の改善が主目的でしたが、結局のところ、
(1)ブレーキ:
折角入手したシマノのTIAGRA(RD4400)は装着不可能と判断しました。ブレーキを装着する穴、クラウンと後ろ三角、それぞれに対してブレーキ側のネジ長さが足りないのです。それはネジを切った六角レンチで締めるキャップを裏面から嵌めこむのがの今のシマノの仕様であるためですが、では裏面にそのキャップがはまるのか、というと穴径が異なりNG。それでは、とリーマーで穴を大きくし始めましたが、がたつきが出ぬか、と不安になり、中止としたのです。お役御免となりました。キミはまた自転車パーツ屋に下取ってもらうからな。
再び自転車屋店のご主人の門をたたきます。アーチ長40と50の違いもあるし、今の部品が仮にはまったとしても性能はどうかな?というコメントでした。「とにかく特に古い自転車、それも相手がフランス車やイタリア車だと、高い勉強料払うんですよ・・・」と言われます。そうですね・・・仰る通り。
「むしろ、ブレーキワイヤー交換をまずはやってみたら変わりますよ」
それでは、と早速交換。手落ちに新品ブレーキワイヤブレーキとアウターチューブがありました。フロントブレーキワイヤーの交換は問題ないですが、リアブレーキワイヤはトップチューブに内蔵されています。その交換のノウハウもきちんとご主人に教わりましたが、やはり大変そうです。どつぼにはまりたくないので、こちらはアウターは活かし、ケーブルを抜き、アウターの内部にスプレーグリスを注入。そこにグリスをぬったケーブルを入れます。おお、スムース。いい感じです。
ブレーキの改修はこれで良しとしました。
(2)フロント変速性能
作業台に自転車を載せて手でペダルを回すと何の問題もなくフロントギアの変速ができます。自分の「乗り方の問題」、と考え、この変更は諦めました。
(3)老朽化パーツの交換
●ペダル
ペダルはシマノのMTB用SPDに現地で換装してもらっていましたが、経年変化で錆だらけ。イマイチでしたので手持ちのロード用SPD(片面フラットでランドナーにも使っているものです)換装しました。
この換装がとても大変!ストロングライトのクランクにシマノのぺダル!そもそもペダルが外れないのです。力技ではずすと今度は新しいペダルがはまりません。途中まで入るのですが、そこからは無理。それでは、と裏から入れてみるとすっぽり入る。表から入れなおすと入らない。???となり、頼みの自転車屋さんご主人に。
「ストロングライトとかは微妙に精度が違うから、後ろから前からグリスアップして入れていくしかないですよ。行きつ戻りつで」というお話。散々苦労してようやく組み付きました。前のペダルを変えたのはパリの自転車屋さんでしたが、あれ、苦労したんだろうな、きっと。何もその店のご主人は言っていなかったけど。
● ブレーキレバー
CLBのレバーでしたが握り部分ゴムが劣化していたので、手持ち在庫していたダイアコンペの輪行対応のレバーに変更しました。握り部分だけは当時モノのシマノ600の飴色ゴムです。これは友人から頂いたシマノ600のブレーキレバーの一部です。クラシックらしさがあり気に入ってます。またアウターの受けが金属パーツになりました。オリジナルはプラスチックでした。ブレーキレバーの剛性が格段に上がったように思えます。
● サドル
同じ友人からこの自転車用に頂いた藤田のサドルですが、劣化が激しく、それに何となく近いクラシック感あるサドルをネットで購入。
組み立ててみました。ブレーキは良い感じです。レバーの交換も奏功しているかもしれません。シートポストのヤグラは、反対側に組み込んだほうが見た目がすっきりするかもしれません。これは明日以降の課題。あとはバーテープ巻いて、もう少し錆を落とします。
充実の日々でした。蚊に刺されながらも無心に取り組めました。自転車さんの親父さんに、謝意です。